パンとの相性が抜群!!フランス風「粗塩入りバター」を簡単につくる方法
本物のフランス産バターにはかないませんが、はっきり言って、かなり近いものはつくれます。驚くほど簡単な方法で、本物のフランス産バターの特徴に近いものがをつくれるのです。 この「なんちゃって」フランス風バターは、美味しいのはもちろん、旅の思い出をよみがえらせてもくれます。 ジャリッとした粗塩の食感が特徴のフランスのバターを、手抜きしてアメリカ流につくる方法をご紹介します。
フランス産バターは何がスゴイ?
第1の特徴:乳脂肪分が多い。 「バターはバターでしょ?」と思うかもしれませんが、少し違います。 ヨーロッパのバターは、アメリカのバターと比べて、乳脂肪分がわずかに高いのです。ヨーロッパ産は82%以上、アメリカ産は80%以上です。 そして、乳脂肪分も重要ですが、大切な要素はそれだけではありません(なお、水分量は16%程度です。水分量の少ないバターがお好みなら、インドで昔からつくられてきた、水分量0%の「ギー」がおすすめ)。 第2の特徴:乳酸菌を加えて発酵させている。 伝統的なフランスのバターが特別なのは、「発酵クリーム」でつくられているからです。 ヨーグルトやチーズと同じように乳酸菌が使われているので、ほのかな特徴ある風味がバターに加わります。フランスのバターには、ちょっと独特な香りがあります。 説明がヘタで申し訳ないのですが、ミルクの香りが強く感じられるはず。このポイントは、家庭で再現するのがいちばん難しいものですが、微妙な違いをもたらします。 第3の特徴:塩の粒が入っている。 もっともわかりやすい違いが、塩です。もしかすると私は、生まれつき「塩への愛」が強いのかもしれません。 フランスの有塩バターには、大きな塩の結晶が入っているのです。 パリで泊まったAirbnbで、厚く切ったパンに「ブール・ドゥミ・セル(Beurre demi-sel:薄塩バター)」をたっぷり塗ったときに、すぐ塩の粒が入っているのに気づき、「何これ? 夢みたい」と思いました。 常日頃から、アメリカの有塩バターはもう少し塩気が多くてもいいのに、と思っていた私としては、自分の嗜好が認められた気がしました。 フランスの「ドゥミ・セル」には0.5~2%、多いものは約3%の塩が加えられています。塩気が多いのは苦手という人も、自分の好みに合った有塩バターが手に入るわけです。選択肢があるなんて、うれしいですよね!