初出場の球宴で大活躍も流血で途中交代…「三冠王の可能性ある」強打者は
際立っている勝負強さ
他球団のスコアラーは「一番抑えにくい打者。緩急に崩されないし、どのコースにも対応してくる。頭の良い打者で試合中に修正してくるので同じ配球が通用しない。特にチャンスになるとどこに投げても打たれる雰囲気があります。二塁や三塁に走者を置いて対戦したくないですね」と警戒を強める。 この言葉を裏付けるように、得点圏打率.419と圧巻の数字をマークしている。規定打席に到達した選手でチームメートの佐野恵太、近本光司(阪神)が共にリーグトップの得点圏打率.333。オースティンの勝負強い打撃は際立っている。 DeNAの308得点はリーグトップ。オースティン、佐野、牧秀悟、宮崎敏郎と強打者が並び、山本、梶原昂希、ドラフト1位の度会隆輝ら将来を嘱望される若手も存在感を見せている。シーズン途中に米国から復帰した筒香嘉智が左肋骨の疲労骨折で戦列を離れているが、打線の破壊力はリーグ屈指だろう。前半戦を終えて、首位の巨人に2.5ゲーム差の3位と逆転優勝が可能な位置につけている。 筒香の代役で初出場した球宴でも輝きを放った。第1戦で2回に大量9得点の口火を切る先制の中前適時打。途中出場の第2戦でも5回に左越え2ランを放った。ただ、9回に想定外のアクシデントが。一塁の守備で辰己涼介(楽天)の打球が顔面を直撃して流血し、途中交代した。オースティンが打撃タイトルを独占するような大活躍をすれば、頂点が間違いなく見えてくる。ケガで離脱しないことを願うばかりだ。 写真=BBM
週刊ベースボール