カラアゲニストも絶賛! 西荻窪の大分居酒屋で味わえる本格からあげ&とり天がウマい理由
●東京・西荻窪でウマいからあげ&とり天が味わえるとの噂。大分出身で日本唐揚協会認定カラアゲニストであり、大分出身のライター・松本壮平氏がその魅力をレポートします。
大分県といえば“からあげの聖地”の中津市と“からあげ専門店発祥の地”の宇佐市を擁する、まさに日本有数の鶏肉文化圏。最近ではからあげ以外にもとり天(鶏肉の天ぷら)も名物として知られるようになりました。 【画像】メニューには懐かしい大分の味がたくさん。 さて、昨年(2023年)7月、東京・西荻窪に大分料理の居酒屋さんがオープンしました。それが『大分居酒屋 まな愛 MANAMANA』です。店主の長門真奈さんは大分県佐伯市の出身。大分から取り寄せた食材で作る郷土料理やお酒が楽しめるとあって、首都圏在住の大分県出身者にも人気のお店。こちらでは定期的に、大分県出身者が集う『カボス会』というイベントも開催しているそうです。
もちろん、からあげやとり天も提供しています。筆者も大分県人のはしくれですが、実はからあげ&とり天を同時に味わえるお店というのは意外にも少ないのです。そこで今回は懐かしい味を求めてこの『まな愛』へ行ってきたので、その味の魅力をご紹介しましょう。
九州醤油で味付けしたザクフワ食感のからあげ
いただいたのは、ディナータイムに提供されている「大分中津唐揚げ」(750円)。1個40~50gほどの大きめサイズのものが4個。けっこう食べごたえがありそうですね。
九州の甘口醤油で味付けしたからあげで、しっかり2度揚げされています。ひと噛みすると「ザクッ!」っというワイルド系の歯ざわり。軽いおこげが香ばしいからあげです。肉はフンワリとした食感でじんわりしみ出す肉汁がたまりません。 驚いたのは衣と肉の絶妙なバランス。しっかりしたやや固めの衣は口の中で数回咀嚼しても、すぐに溶けてしまうことがありません。ザクッ! ザクッ! とした食感と、肉のフワンフワンとした食感が、しばらく口の中でせめぎ合うのです。
一部のお店で提供しているからあげの中には、衣が肉に吸い込まれるようにすぐに消えてしまうものもあります。衣の味を堪能できないうちに消えてしまうのは寂しい……しかしこのからあげにはそれがないのです。衣と肉の、がっぷり四つの取組が舌の上で繰り広げられます。「どっちも頑張れ!」などと思っているうちにゴックン。のどの奥に消えても衣の香ばしさと肉の旨みの余韻をしばらく楽しめます。