“少数与党”どうのぞむ? 臨時国会召集 本格論戦へ、争点は「年収の壁」と「政治とカネ」【Nスタ解説】
自民党としては「もう国民民主党だけに振り回されるのは勘弁してくれ」という状況になっていて、玉木さんからすると、自民党が自分たちに対してつれなくなっているのではないかと。「もしかしたら自民党は立憲と組むのではないか」と疑心暗鬼が生じ、エネルギー政策などでは自民党にすり寄りますよと。また、政治改革や企業献金についても「野党とは一線を画しますよ」と、自民党に第2のすり寄り作戦をしているんですが、当の自民党は「もう玉木さんいいですよ」というフェーズに入っています。 井上貴博 キャスター: 企業・団体献金はこの改革の本丸だと思いますが、結局ぬるいところに落ち着くのかなと思います。一方で、これまでは議論が密室の中で行われていましたが、それが選挙の結果でオープンになり、議論が見えてくるようになった。これで「我々の1票で政治は変わるかもしれない」という実感に繋がる政治になると思って見ていますが、この部分は前向きでもいいのかなと。 星浩さん: 自民・公明・国民民主で3党協議をやっていますが、これは密室なんですよね。今回の有権者の民意は、今までなかなか解決しなかった企業・団体献金の問題や、選択的夫婦別姓の問題を「オープンの議論で解決してほしい」ということだと思います。そうすると、国民民主が自公にすり寄って密室の協議を進めることが、果たして民意に合うのかどうかという議論が野党側からは出ています。 井上キャスター: もう1つどうしても納得できないのが、元々企業・団体献金をやめる代わりに政党交付金にしませんかっていうのが出発点だったと思います。国民1人当たり200円くらいですか。それなのになぜすぱっとやめられないのか、何をどう調べても納得がいかないです。 星浩さん: 政党交付金は全体で300億円あまりあって、自民党は150億円くらいもらっています。しかし自民党は金のかかる政治を改められずにズルズル来ているので、それでは足りません。ここで企業・団体献金がなくなると、自民党にとっては大事な命綱がなくなります。そこの体質を変えていないので、「企業・団体献金がどうしても欲しい」という事が続いてるわけです。