「捨てる」はNGワード 実家の片付けをスムーズに行う3つのステップ
そして日常生活で頻繁に使わない物に関しては、生活空間を圧迫しないよう、ダンボールなどにひとまとめにして、普段の生活ではあまり入らない部屋や押入れの中などに保管します。 このように別の空間に残しておく場合は、あとで見た時にわかりやすいように収納するのがポイントです。例えばダンボールにしまう場合は、写真を撮っておく、ダンボールの箱にナンバリングやカテゴリー、何が入っているかを書いておく。余裕があれば、そのリストを作っておくと安心です。 ダンボールにしまいこむと、どこに何があるのかわからなくなりそうな場合は、透明の衣装ケースを使って中が見える状態にしておく方法もあります。
親が安心・安全に暮らすために、片付ける目的を明確にする
私はさまざまな実家の片付けを依頼されるようになってから、それぞれの親御さんの子どもへの愛を感じることが増えました。今までどういう暮らしをしてきたのか、なぜ残したいのか、という話を聞きながら、親御さんたちと一緒に片付けをしていると、これまで大切に生きてこられたのだなということを実感します。 ただ物を減らせばいい、捨てればいいのではなく、その気持ちに寄り添いながら、親御さんが安心して暮らせることが大切だと思います。身の危険がないように、そしてその想いも尊重しながら暮らせる環境を作れたらいいなと思っています。 -------------- 戸井由貴子(といゆきこ) 片づけ・整理整頓の専門家であるマスターライフオーガナイザー。慶応義塾大学にて心理学を専攻後、外資系製薬会社にて営業職を経験。退職後、子育てや家事に悩み苦手な片付けを克服するため「ライフオーガナイズ」を学ぶ。2014年に北海道で起業。2019年片付けサービス(株)OPT LIFEを設立。以来、自宅訪問作業約400軒、企業、PTA、行政主催講座の講師などを務め、受講者は1,000人を超す。