「捨てる」はNGワード 実家の片付けをスムーズに行う3つのステップ
「捨てる」にこだわらず、まずは「仕分け」から
まず、生活スペースの中で使う物を4つに分けていきます。「生活必需品」、「お金・財産」、「宝物」と「備え」です。 「生活必需品」ですが、考え方としては朝起きてから夜寝る前に使う物すべてを言います。例えば、薬や眼鏡、携帯電話、鍵など、生活する上でないと困る物です。その他、衣類や下着、普段着もこのカテゴリーになり、食事をするための道具や食器もこの中に入ります。 「お金・財産」も分けておきます。日常生活で使うお財布は目につくところに置きますが、銀行の通帳や、保険の証書などはひとまとめにして保管します。どこに何があるかわかるようにしておくことが大切です。 いざ保険を使いたいときに、保険に入っていることは知っていてもその証書が見つからない、どこに連絡したらいいのか分からないということをよく聞きます。いざというときのために確認しておくことが大事です。 「宝物」は、日常生活ではそんなに使わないけれど、持っていると精神的に安定、安心する物になります。過去の思い出や、自分の感情が投影されているような物のことを指します。アルバムや昔もらったトロフィー、子供や孫が描いた絵などを残したいとおっしゃる方が多くいらっしゃいます。 ただ、常に見える場所に置いておきたい宝物と、家の中に残っていれば安心という宝物があるので、そこを分けておくと生活空間を圧迫することなく残すことができます。 「備え」と聞くと、防災を想像されるかもしれませんが、それ以外にご病気を抱えている方でしたら入院に備えたセットや、万が一なにかあった場合の連絡先などをわかるようにしておくと安心です。
「捨てず」に片付ける 使いやすい収納方法
日常生活で使う物は、使う場所の近く、そして目が届いて出し入れしやすい場所に収納することがポイントです。そのときに参考にしていただきたいのが「ゴールデンゾーン」です。ゴールデンゾーンとは、最も見やすく手に取りやすい位置のことで、ご高齢の方の場合、目の高さから腰の高さ。この範囲に収納すると、体に負担なく物の出し入れができます。