「完全復活」に向けてCS前の宮崎でソフトバンク首脳陣が敷いた「柳田悠岐シフト」
◆記者コラム・タカ番24時 驚きのオーダーにひときわ大きな声援が湧き起こった。クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ初戦。ソフトバンクの「1番右翼」で柳田悠岐の名前がコールされた。本人も「びっくりした」と振り返るように、6年ぶりの先頭打者は日本ハムに強烈なインパクトを与えたに違いない。 ■スタンド騒然!? 人気アイドルが熱烈応援【写真】 レギュラーシーズンは右太もも裏を負傷し、大半をリハビリに費やした。1軍復帰を果たしたのはリーグ優勝決定後で、復帰からそれほどたっていないCSでは安打は1本にとどまった。それでも主砲の完全復活が〝最優先事項〟であることを決戦前の宮崎で見ることができた。 柳田は実戦機会を得るため、山川穂高とともに「みやざきフェニックス・リーグ」に3試合参戦した。まったく同じ期間に2人の打撃投手の姿も宮崎にあった。ベテラン左腕の浜涯泰司さんと右の岡本健さん。1軍本隊は本拠地みずほペイペイドームで全体練習を行っていたが、柳田、山川らが調整しやすいように首脳陣は派遣を決めた。特に浜涯さんは柳田の自主トレにも参加するなど「柳田シフト」であることは明らかだった。 試合では内野手が右翼方向に深く守る「柳田シフト」にはまり快音はなかったが、柳田は「打球は全部、野手のいるところに飛んだので」と状態自体には手応えを感じていた。 CSからは近藤健介も復帰し、ラインアップはまさに完全体だ。打線は活発で、まさに柳田が打つことが日本一に向けた「ラストピース」。「日本シリーズ、頑張ります」という笑みに確信めいたものを感じた。(鬼塚淳乃介) 【#OTTOホークス情報】
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