「マイナ保険証」注意点をおさらい!高齢者施設での管理は?新制度「特急発行」とは
■「リスク高くて預かれない」高齢者施設の対応策は?
高齢者施設でのマイナ保険証の取り扱いについてです。 番組へのご意見です。 母親が介護施設に入居している方 「介護施設にいる母親のマイナンバーカードを管理しているが、施設に預けざるを得ないのか?他人にパスワードを教えるのは抵抗がある」 訪問介護を行っている方 「利用者の代わりに調剤薬局へ行った際、マイナ保険証の提示をお願いされた。他人のカードを持ち歩けないのに、どうすればいいのか」 介護施設の職員の方 「家族が遠方だったり、疎遠の方もいて、80代・90代の方が一人で切り替えなど出来るとは思えない。認知症の方のことも考えてほしい。施設では、マイナンバーカードの管理などできない」 実際に、高齢者施設ではどう対応しているのでしょうか。 都内の特別養護老人ホームです。 入居者は91人、通院や緊急時に備えて、ほぼ全員分の従来の保険証を預かっています。 この施設では、『マイナ保険証』は預からない方針です。 今後の対応については、従来の保険証の有効期限が切れたあとは、自動的に交付される『資格確認書』を施設で預かるということです。 なぜ、この施設は、『マイナ保険証』を預からないのでしょうか。 この施設の方は、 「受診や緊急対応が頻繁にあり、保険証の出し入れが多い。マイナ保険証は、保険情報以外にも様々な個人情報と結びついており、紛失や盗難があった際の情報漏洩の危険性を考えると、リスクが高くて預かれない」 と話しています。 さらに、この施設では、従来の保険証の有効期限が切れた後に、入居者の家族から、「どうしてもマイナ保険証を預かってほしい」とお願いされた時の対応について、 ●1つ目は、マイナ保険証を家族に持っていてもらい、受診や緊急時に毎回同行してもらう、 ●2つ目は、マイナンバーカードと保険証のひもづけを解除してもらい、資格確認書にしてもらう、 ということです。 こうした高齢者施設からの懸念の声について、厚労省の担当者です。 「マイナ保険証になり、預かりにくくなっているというのは承知している。暗証番号の管理への不安の声もあるが、必ずしも施設側が管理しなければならないわけではなく、医療機関だけで使うことを想定した、本人確認が顔認証に限定されたマイナンバーカードもある」ということです。 この『顔認証マイナンバーカード』というのは、暗証番号の設定・管理に不安がある人のための暗証番号の設定が不要なマイナンバーカードです。 医療機関での本人確認は顔認証で、エラーが出た場合は目視で確認を行います。 本人もしくは代理人が、自治体の窓口で申請すると作ることができます。