選挙に行くだけでは見えないハイテク「投票用紙の一生」、誕生から最期まで
植木鉢にリサイクルされる投票用紙も
投開票日の翌日以降も、市区町村の選管では選挙に要した費用の支払いなど、関連業務はまだまだ続きますが、投票用紙はそれから数年間、市区町村の倉庫で保管されます。 公職選挙法では、投票用紙について、当選した議員もしくは自治体の長が任期を終えるまで市区町村選管で保管するよう定めています(第71条)。総務省自治行政局は、保管の理由について「選挙関係の事件が起きた時、捜査機関から提出を求められる可能性があるためと思われます」と説明します。 保管期間を終えた投票用紙は、その後処分されます。廃棄されるケースもあれば、植木鉢などにリサイクルされるケースもあるようです。 民主主義の根幹である選挙で、重要な役割を担う投票用紙。今回の取材で、その投票用紙と、国や自治体の選管、民間企業の人々がどのように関わっているのかが見えてきました。急な選挙でも問題なく投票できるよう、これらの人々が支えているのです。 (取材・文:具志堅浩二)