大阪の気象台が震災特設HP公開 府内の被害掲載、30年機に
阪神大震災の発生から来年1月で30年となるのを機に、大阪管区気象台は3日までに、大阪府内の当時の被害についてまとめた特設ホームページ(HP)を公開した。兵庫県だけでなく、大阪府でも死者31人、負傷者3589人と多数の被害が出たことを知ってもらおうと、震災当時の写真や救助活動をした大阪市消防局の職員へのインタビューを取り上げた。 写真は、兵庫県に隣接する大阪府池田市や豊中市、大阪市の様子を収めた41枚を掲載。崩れた家屋やひび割れた道路、棚が倒れた中で業務に当たる大阪管区気象台の職員の姿を紹介した。 インタビューでは市消防局の職員3人が当時を振り返った。道路に散乱するガラスの破片に注意を払って消防車で現場に向かったほか、深夜まで鳴りやまない119番を取り続けたと証言。あまりに数が多く、ガス漏れの通報には「消防車は向かえません」と応答せざるを得なかったと生々しい状況も語った。 震度計で観測した阪神大震災の波形記録から京都、鳥取、高知など8府県の揺れを再現した動画も公開した。