「マンチェスター・ユナイテッドと合意していた」というトニ・クロースは何故レアルに行ったのか 本人が明かす移籍の舞台裏
指揮官交代が分岐点に
今夏のEURO2024後に現役を引退したトニ・クロース氏が自身の設立した室内サッカーリーグのイベントに参加し、過去にプレミアリーグに挑戦するチャンスがあったことを明かした。 クロース氏は2014年7月にバイエルン・ミュンヘンからレアル・マドリードに加入し、正確無比なキックを武器に約10年間にわたってレギュラーとして活躍。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)優勝5回など数多くのタイトル獲得に貢献した。 レアルで一時代を築いた名選手の一人に数えられる存在であることは間違いないクロース氏だが、実は当初レアルではなくマンチェスター・ユナイテッドに移籍するはずだったようだ。イベントの参加者から「プレミアリーグでプレイしたいと思ったことはなかったのか?」と尋ねられた際、同氏は以下のように語った。 「2014年にレアルとの契約書にサインして入団する前に、僕は既にユナイテッドと合意に達していた。だから、本当ならバイエルンからユナイテッドへ移籍していたはずなんだ。でも、ミュンヘンで僕の横に座って色々な話をしてくれたデイビッド・モイーズが解任されて、ルイス・ファン・ハールが新しい監督に就任した。それでユナイテッドとも話し合って移籍を止めることにした」(ドイツ紙『Sport Bild』より) クロース氏は、2010-11シーズンに当時バイエルンの監督だったファン・ハール氏のもとでプレイした経験がある。ファン・ハール氏はクロース氏を定期的に起用していたが、レギュラーにはしなかった。また、我の強いファン・ハール氏との人間関係も上手く行っていなかった。 自身とそうした経緯のある人物がいるチームに行っても成功は難しいと判断してまとまっていた移籍話を解消し、その後で連絡してきたレアルを新天地として選んだというのが真相のようだ。 仮にクロース氏がユナイテッドに移籍していたら、同クラブの歴史も大きく変わっていたかもしれない。
構成/ザ・ワールド編集部