軽キャンパー超えなるか?トヨタ「タウンエース」ベースのレクビィ新コット/ホビクル タウンランダーに注目
電装系については、ポータブル電源の使用が前提となる。そのため、DC12Vのアクセサリーソケットの装備はあるものの、サブバッテリーは基本的に搭載していない。あくまで、シンプルな車中泊仕様車というのがこのモデルのコンセプトなため、装備については必要最低限に留めているのだ。そのぶん、価格(税込み)はコットよりも安く、標準装備車の場合で、ガソリン車2WDが409万2000円、ガソリン車4WDが437万4700円。停車時に日よけとなるサイドオーニングとルーフキャリア、FFシーターなどのオプションを装備した展示車の場合で594万5500円となっている。
■タウンエースをベースに開発した背景 レクビィの担当者によれば、これらモデルは、「多くのユーザーからの要望に応えた」ものだという。そうしたユーザーたちは、「(ハイエース・ベースなどの)大型で本格的なキャンピングカーまではいらないが、軽自動車ベースでは、室内が狭いなどで物足りない」のだという。そこで、商用ライトバンのタウンエース バンに着目。外装をほぼ変えないタイプとすることで、通勤や買い物などの普段使いもできて、車中泊なども使いやすい装備を持つモデルを目指し、2023年の春頃から開発に着手した。
そして、今回、晴れて2モデルをショーで初披露。ところが、その直前に問題が発生した。先に述べたように、ベース車となるタウンエース バンが、OEM生産を担当するダイハツの認証不正問題により、2023年12月に出荷停止となったのだ。幸いにして、同じタウンエースのトラックタイプのように型式認定取り消しにはならなかったが、今回の展示会の時点では受注を受けても新車ではベース車両の供給は不確か。安全性の問題だけに、中古車ベースでも製作は難しいだろう。
ちなみに、2024年1月19日に、国土交通省では、タウンエース バンを含む5車種について、道路運送車両法の基準に適合していることが確認されたとして、出荷停止の指示を解除。だが、ダイハツの公式サイトからの情報によれば、2024年4月19日時点でも、生産については未発表(生産はインドネシアの現地法人アストラ・ダイハツ・モーターが担当)。また、出荷についても、「車種により出荷再開の時期が異なる」という発表のみで、具体的な時期は未発表だ。