パリ五輪で銅メダルの志田/松山ら、ツアーファイナルズ出場権獲得なるか | バドミントン ワールドツアー 熊本マスターズジャパン 2024 プレビュー
追いかける状況になった西本は「昨年も同じような状況。2大会で自分が勝つしかない。ファイナルズには出たい」と意気込みを語った。今夏は、最大の目標だった初の五輪出場を達成。その後も精力的に国際大会へ出場している。パリ五輪後は、次の時代に対応するために「同じラリーで体力勝負に持って行くのではなく、一本調子にならないように、今は1球ごとに打つショットの高さを変えたりしている。今後を戦っていく上で(変化が)必要だと思っている」と試行錯誤しながら、進化を狙っている。シーズン終盤に入り、手ごたえも感じている。24年の国際大会は、ダイハツジャパンオープンなどにおけるベスト8が最高成績だったが、10月のデンマークオープンでは4強に進出した。 パリ五輪で連覇を飾ったビクター・アクセルセン(デンマーク)は、出場試合数が少なく、ツアーランク23位。他選手がファイナルズ出場を確実にするには、ツアーランク7位以内が必要。西本と渡邉は、7位以上と日本勢2番手の両方を満たすためのポイント加算を狙う。
引退表明の大堀は国内最終戦、宮崎や山口がファイナルズ出場権2番手争い
もう一つ、女子シングルスも日本勢2番手争いが注目される。パリ五輪ベスト8の大堀彩(トナミ運輸)がツアーランク4位で日本勢トップ。大堀は11月8日に年内での現役引退を表明。国内でのプレーは、今大会が最後となる。おそらく、ファイナルズが現役最終戦となるだろう。同種目は、ツアーランクで宮崎友花(柳井商工高校3年=ACT SAIKYO加入内定)が9位、山口茜(再春館製薬所)が11位、奥原希望(太陽ホールディングス)が12位と、まだ上位を狙える位置につけている。
11月5日更新時点では、ツアーランク8位以内にタイ勢が3人。同国からファイナルズ出場権を得られるのは2人までのため、このままなら9位の宮崎に出場権が回るが、宮崎は、熊本マスターズの前週開催の韓国マスターズに参戦。ここでも加点を狙う。今夏のパリ大会で五輪3大会連続ベスト8と健闘した山口も逆転の可能性を残している。ツアーランクポイント6万1900点で、6万4830点の宮崎とは3000点ほどの差があるが、昨年後半から今春まで負傷で欠場していた山口は、今季のワールドツアーでまだ9戦しかしておらず、熊本マスターズと中国マスターズで獲得する世界ランキングポイントは、そのままツアーランクポイントに反映できる。2大会連続で上位に入れば、大幅なポイント加算が可能だ。 日本勢4番手の奥原は、負傷を抱えながらも五輪レースを戦い抜いた今季前半の貯金でツアーランク上位に名前を残している。しかし、8月のダイハツジャパンオープン(スーパー750)を2回戦棄権で終えるなど、コンディション調整の苦戦が続けている。熊本マスターズでは、3カ月ぶりの日本での実戦で、まずは元気なプレーを見せてほしいところだ。