シード争いの呪縛が解けた坂本雄介 2週連続の優勝争いは初タイトルへ全集中
◇国内男子◇バンテリン東海クラシック 3日目(28日)◇三好CC西コース(愛知)◇7300yd(パー71)◇曇り(観衆3396人) 【画像】すんごい16歳が現れた 名前はマツヤマ プロ7年目の26歳が、ツアー初優勝への距離を確実に縮めつつある。24位スタートの坂本雄介がボギーなしの7バーディ、この日のベストスコアに並ぶ「64」をマーク。首位と1打差に迫る通算11アンダーの3位に浮上し、上位が目まぐるしく動いたムービングデーに優勝争いに飛び込んできた。 3日目を終えて平均飛距離(各日2ホールで計測した平均)325.757yでフィールドトップに立つパワーが大きな魅力。ミスショットが大けがに直結する三好は「ショット力が試されるコース」と自覚しているが、例年に比べてラフが短いこともあり曲がりのリスクがやや軽減されてもいる。最終18番は右ラフに入れたものの、「今年は右ラフに入ってもグリーンまで飛ばせた」と何とかパーオンに成功し、2パットのパーで切り抜けた。
日曜日はキャリアベストの4位で終えた先週の「パナソニックオープン」に続く2度目の最終日最終組に入った。「難しい最終日だった」と振り返るのは1週間前。当時の賞金ランキングは57位で、初の賞金シード(上位65人)に向けて確実に賞金を稼いでおきたかった。「優勝はしたいけれど、攻めて崩れてもダメ」。そんな葛藤があるなかで初タイトルを逃したことは「いい経験になった」し、自身への戒めにもなった。 今季最多の約390万円を加算した賞金ランクは49位に浮上し、総額は約1156万円に達した。シーズン終盤は高額大会が続くことも加味すれば、初シードに当確ランプが灯ったことを確信。だからこそ今回の優勝争いは、先週よりも強い気持ちで臨むことができる。 「それ(シード争い)がなくなったので、小さなゴルフをしないように。先週は失敗しているので、その気持ちでやっていければ」。豪快に振り抜くスイングと同じように、思い切り良く最終日を戦い抜く。(愛知県みよし市/塚田達也)