2位タイで終了した政田夢乃＝エリエールGC松山（撮影・中島信生）

大王製紙エリエールレディス第3日（16日、愛媛・エリエールGC松山＝6575ヤード、パー71）昨年のプロテストに合格した政田夢乃（24）＝なないろ生命＝が6バーディー、ボギーなしの65で回り、通算15アンダーで鈴木愛（30）＝セールスフォース＝と並ぶ2位をキープ。首位と4打差から逆転での初優勝と初シード獲得を視界に捉えた。64で回った山下美夢有（23）＝加賀電子＝が通算19アンダーで単独トップを守った。 急成長中の24歳に、初優勝のチャンス到来だ。プロ1年目の政田が、2位で最終日に向かう。 「試合が始まるまでは不安なコースだった。この位置にいられるとは思っていなかったです」 笑顔も言葉も控えめながら、小技が光った。2番（パー4）はピンまで40ヤードの右ラフからチップインバーディー。パットも好調で、9番（パー5）は5メートル、10番（パー4）は7メートルを沈めてスコアを伸ばした。 会場のエリエールGC松山は、4月の下部ツアー「大王海運レディス」で予選落ちした舞台。それから7カ月。レギュラーツアー19試合に出場して17戦で予選通過と経験を積み「セーフティーにいかないと、すぐにボギーを打つことを学んだ」という。以前は4番（320ヤード、パー4）の第1打でドライバーを握っていたが、この日は4番ユーティリティーを選択。「得意な距離を残すゴルフができるようになった」。バーディーパットは外したが、第2打をピン3メートルにつけた。 メルセデスランキング61位で、今大会で単独5位以内に入れば初のシード（同50位以内）獲得の可能性もある。初の最終日最終組はツアー12勝の山下美夢有、20勝の鈴木愛と同組。「余計緊張しそう」と笑いつつ、「優勝を目指しながら頑張りたい」と目線を上げた。（鈴木和希） ■政田　夢乃（まさだ・ゆめの） 2000（平成12）年7月28日生まれ、24歳。札幌市出身。父の影響で3歳からゴルフを始める。北海学園札幌高2年時の17年「全国高校ゴルフ選手権」優勝。23年11月に5度目の挑戦でプロテストに合格。ツアー最高順位は今年8月の「NEC軽井沢72」2位。154センチ、54キロ。