充電式ホットアイマスク、ハンドクリーム…多様化する父の日ギフト
6月の第3日曜日は「父の日」。今年は16日で、日頃の感謝の気持ちを込めて贈り物をする人もいるだろう。かつてはネクタイやポロシャツが定番だったが、近年は多様化が進み、その分プレゼント選びに悩む人も多いという。福岡市・天神の雑貨店や百貨店にお薦めを聞いた。 (高平路子、杉野如海) デザイン豊富なメッシュベルト 雑貨を中心に約3万4千種の商品を扱う天神ロフト。扇子は父の日の定番ギフトの一つで約50種をそろえるが、最近はチェックやバンダナ風の柄など洋服に合うデザインが豊富。紙製のものよりも、より軽く使いやすいナイロン製が人気だという。 キャッシュレス化が進む中、財布はコンパクトな商品が好まれている。「ハンターウォレット」(約1万円~1万5千円)は、側面に付いているボタンを押すとカードが自動で飛び出し、簡単に取り出し可能。支払いはカードが中心という人にぴったりだ。 充電式ホットアイマスクや座る際に腰の負担を軽減するサポートシートなど、リラックス用品に手を伸ばす人も多い。 また、贈り物に添えるメッセージカードの中には通知表を模した物も。「家族の意見をしっかり聞いてくれる」など30項目について3段階で父親を評価する欄などがある。同店の田中由起子館長は「贈り物を選ぶ人も選ぶ時間を楽しんで」と呼びかけている。 岩田屋本店には、人気日本酒「獺祭(だっさい)」の全国唯一の直営店があり、米ニューヨークの工場でつくる限定品「DASSAI BLUE」(720ミリリットル)を販売中。「日本酒初心者でも飲みやすく、和食にも肉料理にも合う」と直営店の山下菜月店長。「感謝」と刻まれた木箱入りの商品もある。 博多大丸の一推しは、留め穴の位置を気にせずに着用できるメッシュベルト。天然ゴム素材で従来の革製品より伸縮性があり、「食事の後も、ゴルフの時でも苦しくなく快適」(同店)。約20種をそろえ、1万円前後で購入できる。かつては女性用の贈り物だったハンドクリームも、性別・年齢を問わず人気だという。 「生活様式や価値観の変化から、父の日の贈り物は多様化し、もはや定番はなくなりつつある」と広報担当の箱崎純史(いとふみ)さん。ここ数年は旅行などの「コト商品」も人気だといい、「『こんな商品があるなんて知らなかった』という驚きが、お父さんたちの感動につながる」と話した。