「夫婦ゲンカ」が起こっても自分は悪くない!…解決の妨げになる「謝ったら死ぬ病」が蔓延するワケ
コロナ禍以降、生活スタイルの変化に伴って夫婦の時間が増えた結果、熟年離婚が相次いでいる。離婚の原因を紐解いてみると、夫婦関係のほんのささいな不満に根ざしていることも少なくない。 【漫画】刑務官が明かす…死刑囚が執行時に「アイマスク」を着用する衝撃の理由 本連載では、離婚カウンセラーとしてこれまで約4万件もの離婚相談を受けてきた著者の新刊『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか?』(岡野あつこ著)より一部抜粋・再編集して、夫婦関係におけるトラブル回避のためのノウハウをお届けする。 身近な人間関係に対するコミュニケーション技術は夫婦間の問題のみならず、職場や家庭、子どもや介護にまつわる悩みの解決にも役立つはずだ。 『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか?』 連載第53回 『目指すは褒め上手な「したたかな人」!?…簡単な褒め方「5Sの法則」で相手もあなたもハッピーに!』より続く
「夫婦喧嘩」は避けられない
夫婦関係につきものなのが「ケンカ」。 よく、ささいなことでケンカになってしまったとき、真面目な人ほどパニックになってしまいがちです。でも、ケンカは避けられないと思ったほうがいいでしょう。 むしろ、ケンカをしないほうがストレスがどんどん溜まっていくので、ときどきぶつかったほうがガス抜きになっていいかもしれません。 ただ、ケンカがエスカレートすると、夫婦関係の危機に発展してしまうので、相手のキレ方が沸点に達したと察知したときはすぐ謝ることが大事。仕事でも、クレーム対応の最善の策はひたすら謝ることだと言われていますが、夫婦関係も同じです。 でも、夫婦ゲンカになると、なかなか相手に謝らない人も多いようです。 謝る代わりに、何か手伝ったり、プレゼントでごまかしたりする人もいます。それも一つの方法でしょうが、ケンカの原因になっているテーマについて話し合うことを回避してばかりだと、いつまでも解決しないままです。
パートナーに「寄り添う」
その場は収まっても、根に持たれて、いずれトラブルが再燃することもあります。 なぜ謝れないかというと、やはり物事を「よい・悪い」で杓子定規にとらえているからではないでしょうか。「ケンカになったけど、自分は悪くない」と信じ込んでいるから、謝れないのです。 そうではなく、とにかくケンカを収めて関係を改善するために、嘘でもいいから謝る必要があります。でも嘘はつきたくない、どうすれば……。 自分が正しいかどうかではなく、相手の気分を害してしまったことを申し訳なく思えれば、謝ることができるようになります。その上で、パートナーの心情に寄り添い、共感することが重要です。 パートナーの言い分に反対するからケンカになってしまうのです。話の内容は二の次と考えて、とにかくケンカを収めるために、まずは寄り添って話を聞くこと。 ひたすらに「傾聴」するというより、やっぱり愛情をもって、パートナーの味方をしてあげることが必要です。あなたにとって必要で大切な人なんですから。 『「旦那デスノート」「夫の歯ブラシで掃除」「元夫に戒名をつける」…離婚カウンセラーが提案する「驚愕のストレス解消法」』へ続く
岡野 あつこ(夫婦問題研究家・パートナーシップアドバイザー)
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