【ドル円相場】円高基調から一転、再び「円安」が進行するのか?!円安が私たちの生活に与える影響とは?
2024年7月に1ドル161円台をつけて以降、円高が進行。一時期、1ドル140円台にまで円が買われましたが、アメリカの長期金利の上昇を受け、10月23日のニューヨーク為替市場でドル円は約3カ月ぶりに153円台をつけました。 ◆【ドル円チャート】過去5年間の「USD/JPY」の推移。100→160円…と、「約60円」も変動… 2024年11月5日にはアメリカ大統領選が控えています。ドル円相場の今後の動向に要注目です。 さて、変動の激しいドル円相場ですが、円高・円安はわたしたちの生活に大きく影響します。 今回は「円安」にフォーカス。「円安」が私たちの生活に与える影響を「海外旅行」「輸入品の価格」「外貨建て資産の価格」の3つの観点から解説します。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
2024年7月には1ドル=161円台をつけ、約38年ぶりの円安水準に…
2024年7月2日に1ドル=161円74銭を更新し、約38年ぶりの円安水準となりました。 2000年は1ドル=100円台だったため、ここ4年間で1ドル=60円近く円安が加速していることになります。 円安の加速を確認しましたが、円安は私たちの生活にどんな影響を及ぼすのでしょうか。次の章から、詳しくみていきましょう。
円安は生活にどのような影響を及ぼすのか
今回は、円安が与える影響を3つ紹介します。 ●海外旅行に行きづらくなる 円安になると、日本人は海外旅行に行きづらくなります。 円安禍では、海外旅行先での食事や宿泊代が割高となります。これは、円安により円の価値が低下することが要因です。 例えば、アメリカのホテルの宿泊代が100ドルだったとします。1ドル=100円の場合、1万円(100ドル×100円)で宿泊が可能です。 一方で、1ドル=160円の場合には、同じホテルに泊まるにも1万6000円の支払が必要となります。(100ドル×160円) ドルでは同じ宿泊代でも、円換算では6000円も料金が上がってしまいます。ホテル以外に食事代や観光料金なども同様に上がるため、円安禍では海外旅行に気軽に行けなくなる人が増えます。 ●輸入品の価格が上がる 円安になると、輸入品の価格が上がります。 例えば、1万ドル分の商品を海外から輸入する場合、1ドル=100円の場合は100万円(1万ドル×100円)で商品を仕入れることができます。 一方で、1ドル=160円になると同じ商品を仕入れるのに160万円(1万ドル×160円)が必要です。 そのため、輸入品の価格が上がり、私たちの生活費は高騰することになります。 ●外貨建ての資産価格が上がる ここまでは円安による悪い影響を紹介しましたが、良い影響もあります。 それは、外貨建て資産の価格が上がることです。外国通貨預金や外国株式、外国債券、外貨建て保険などは円安になると円換算での価格が上がります。 例えば、1万ドル分の米国株を保有している場合、1ドル=100円が1ドル=160円になるだけで、円換算で60万円(1万ドル×60円)も資産が増えます。 そのため、これらの外貨建て資産を保有している人は、円安の恩恵を受けることが可能です。