<衆議院選>共産党・志位和夫委員長の第一声【全文書き起こし】
私はそのことを指摘して、首相に増税強行は誤りだったと素直に認めたらどうですか。昨日、ただしましたが、首相からはひと言も反省の言葉はありませんでした。それならば審判を下そうじゃありませんか。3党合意で増税を推進した自民党、公明党、民主党に厳しい審判を下そうではありませんか。安倍首相は1年半の先送りをしたあとは、景気がどうなろうと10%への増税を絶対に実施すると断言しました。今度の総選挙では消費税10%への増税を実施させていいのか、このことが問われます。ここが争点です。皆さん、消費税は所得の少ない人に重くのしかかり、消費を直接冷やす最悪の景気破壊税ではないでしょうか。 1997年の5%への増税は大不況の引き金を引きました。今年の8%の増税も、景気悪化の引き金を引きました。これを三たび、繰り返すつもりか。消費税10%は先送り実施でなく、きっぱり中止を、この声を突きつけようではありませんか。日本共産党は消費税に頼らない別の道、財源提案を発表いたしました。富裕層と大企業に応分の負担を求める税制改革などで新に20兆円の財源をつくります。加えて大企業の内部留保を活用して、国民の所得を増やす、経済改革で10年後には20兆円の税収は増えてまいります。この2つを合わせて実行するならば、消費税に頼らなくても社会保障を充実し、財政再建を図ることは可能です。ですから皆さん、安心して今度の選挙では増税中止の声を挙げようじゃありませんか。増税中止の1票はこぞって日本共産党にお寄せください。お願いいたします。
第2の転換は格差拡大のアベノミクス、ストップ、暮らし第一で経済を立て直す、政治への転換です。首相は大企業をもうけさせれば、いずれは国民の暮らしに回るということを党首討論で繰り返しました。私は反論しました。そんな考え方が謝りだということは事実が証明しているではありませんか。アベノミクスで大資産家と大企業には大変なもうけが転がり込んでいます。ところが、庶民の暮らしはどうでしょうか。首相は賃金が上がったと自慢しています。うそを言ってはいけません。働く人の実質賃金は15カ月連続でマイナスじゃありませんか。首相は雇用が増えたと自慢しています。しかし、増えたのは非正規雇用だけ。正社員は2年間で22万人減ってるじゃありませんか。首相はこの道しかないと連呼しています。しかし、私は言いたい。この道には先がない。大企業応援から国民の暮らし第一に経済政策の転換こそ必要ではないでしょうか。 日本共産党は総選挙にあたって3つの提案をいたします。1つは、人間らしく働ける雇用のルールを作ろうということです。皆さん、労働者派遣法の改悪は中止し、非正規から正社員への流れを作る抜本体制を、力を合わせて実行しようじゃありませんか。残業代ゼロの制度、とんでもありません。長時間過密労働を是正し、日本から過労死をなくしていこうではありませんか。中小企業支援と一体に最低賃金を時給1,000円以上に大幅に引き上げさせようじゃありませんか。そして皆さん、若者を使いつぶすブラック企業を日本からなくしていこうじゃありませんか。