原辰徳27歳が婚約で、なぜか中日・落合博満に電話殺到「原に“おめでとう”と言いたい」…ウワサされた「落合ダイエー入り」FA移籍前夜の騒ぎ
「中日を離れるのがイヤだったんだ」
「中日には本当によくしてもらっていたからね。年俸が1億円、2億円、3億円と突破していったのも、みんな中日にきてからでしょう。選手の気心も知れているし、野球をやる環境としては中日がベストだった。中日には愛着があったんだ。名古屋という街も住みやすかったし。あのまま中日に残るのが一番いいことだろうと思っていた。本当は中日を離れるのが嫌だったんだ」(激闘と挑戦/落合博満・鈴木洋史/小学館) 1993年シーズン、終盤にヤクルトと激しい優勝争いを繰り広げた高木守道監督率いる中日は、最終的に2位に終わるも、「四番落合」が勝負どころの9月に自己新の16試合連続安打を記録するなどチームを牽引した。5月30日の巨人戦で放った第9号アーチで、敵将の長嶋監督の通算444号に並び、「やっと追いつきました。次はすぐ追い越します」と憧れの背番号3に並んだことを素直に喜び、オールスターの第1戦では全セの四番を張り、2本塁打を放ってみせた。 年間成績は打率・285、17本塁打、65打点と目標の三冠王には程遠い成績も、96四球と14敬遠は12球団トップとその存在感は健在だった。夏場過ぎからメディアでは、そのオフから導入の決まったFA制度で、「巨人移籍か」という論調の報道も目立ったが、すでに労組選手会を退会していた落合本人は、「FAなんてオレには関係ないこと」と公言し続ける。 <前編から続く>
(「ぶら野球」中溝康隆 = 文)
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