「代表に必要なのは数字」2025年W杯を控え、スペイン帰りのバランサー・四井沙樹が抱える葛藤|フットサル
11月28日から12月1日にかけて、フットサル日本女子代表候補国内トレーニングキャンプが高円宮記念JFA夢フィールドにて行われた。 代表合宿を終えた四井沙樹が、浮かない表情で取材エリアに現れた。 現在28歳の四井は、代表経験が豊富な選手だ。2018年に行われたAFC女子フットサル選手権のメンバーにも選出され、日本の準優勝に貢献。個人としては、2023年1月にスペイン1部リーグのBurela FS(ブレラ FS)に移籍すると、チームを変えながら1年半を世界最高峰のリーグで過ごした。 今回の合宿でも、さまざまなセットの中心としてゲームを組み立てた。中国代表との2戦目では、四井のキックインから相手のオウンゴールを誘発し、チームに得点をもたらしている。 決して悪いプレーを見せているわけではない。しかし四井は「数字が出せていない」と振り返る。今回の中国代表とのトレーニングマッチと3月のポルトガル遠征でのゴール数は0。「実は、けっこうしょげています」と苦笑いを見せた。 多くの選手が2025年11月に初めて開催される女子フットサルW杯を目指すなか、ここからの代表活動において、よりシビアに「結果」や「数字」が求められる。ライバルとなる味方と息を合わせながら、自分の強みをアピールしなければ、生き残ることはできない。代表選手たちは少なからずその矛盾や葛藤を抱えながら、ピッチに立っているだろう。 W杯まであと1年。長年、第一線で活躍しながら、普段とは異なる表情を見せた四井に、胸の内を聞いた。
どんな時も世界基準で
──今回の合宿を振り返っていかがでしたか? 新しい顔やベテランが入り混じる、融合の期間かなと感じました。新しい選手もすごくいい選手が多かったですし(日本代表として)新しい発見もあったんじゃないかなと思った期間でした。 ──コンスタントに代表に選出されている四井選手から見て、新しい選手たちと一緒にプレーしてみてどんなことを感じましたか? チームでリーグ戦を戦う時よりも、自分の個性を生かせている選手が多いなと思いました。 ──確かに、普段のリーグ戦でもみなさん上手ですが、代表に来て引き上げられていると感じました。 そうですそうです、まさにそう感じました。 ──日本代表が“融合の期間”である今、四井選手がチームに対して何か働きかけたことはありますか? 直接伝えるわけではないですけど、プレーでいうと、常にボールを受ける前にアクションを起こしてフェイクを入れて、自分のスペースをつくることは意識してやっていました。そういった細かい部分をどれだけの選手が見ていたか、やるかはわからないですが、世界と戦うにはそういう部分が大事になると思います。 今回は相手が中国だったのもあり、ボールを受けてからどうにかできる部分が多かったと思います。ただスペインなどが相手になると、そうはいきません。まずはアジアや目の前の相手を見るべきだとも思いますし、難しいですが、常に意識してやっていったほうがいいなとも思っています。 ──四井選手は、アジアだけでなく、世界と戦うことを見据えてプレーされていたのですね。 もちろんです、もちろんです。 でもわからないですけどね。今回、結果を残していないので。だから、得点が取りたかったんですよ。でもうまくいかなくて、アシストもそんなにしていない。実は、けっこうしょげています(苦笑)。
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