「代表に必要なのは数字」2025年W杯を控え、スペイン帰りのバランサー・四井沙樹が抱える葛藤|フットサル
“日本代表”としての特別なプレッシャー
──浦安の選手をベースにしたセットと、西宮の選手をベースにしたセットがありましたが、四井選手は両方に出場する機会が多いと感じました。それぞれで意識する部分が変わるのでしょうか? そうですね。浦安セットは前進する選手が多いので、私がバランスを取って、なにかあった時に対応できる位置にいるようにしています。 逆に西宮セットだと、例えば10番の網城安奈選手がボールを持てるとわかっているので、どんどん自分が抜けていって、裏のスペースでボールが受けられるようにという動きを意識してプレーしています。 実際セットが変わった時に、その切り替えをうまくできるようにと思っています。 ──代表という場所では、得点などの数字が大事になりますか? 自分では、そうだと思っています。というのも、これまでも代表に選んでいただいているんですけど、直接自分でゴールを決めていないんですよね……今年3月にポルトガルに行った時も何も残せていないので、悔しいなという気持ちです。 ただ、気にしすぎているのかなとも思います。代表だからより結果を残さなきゃいけないんですけど、いつも通りやればいいのかなとも思いますし、自分のなかで葛藤がありますね。 ──厳しい世界ですものね。 そうなんです。厳しい世界なんですよ。どんどんいい選手も出てくるし。そのなかで自分の結果も残さないといけない。 ──でも、合わせないといけない。 そうなんです。割と自分は、周りに合わせる選手だとは思っています。でもそれで自分の良さが消えかねないというか……しかも、私の場合はいろんなセットで出させてもらうので、合わせる人がどんどん変わっていく。なので、すごく難しい位置に立たせてもらっているなと思います。 ──たくさんの葛藤を抱えながらW杯を目指していくなかでの、代表への思いを教えてください。 2025年には、一番大きな大会であるW杯が控えています。予選はもちろん、本大会で戦うことも見据えてやっていくべきだなと思っています。W杯で勝ち上がっていくには、自分自身もチームとしても、まだまだ足りない。 ──代表としても個人としても、世界で戦ってきた経験の多い四井選手だからこそ感じることはありますよね。 そうかもしれないですね。もちろん、アジアを勝ち上がることは簡単ではないし、一つひとつの試合に全力で向かうことは大前提です。ただ一方で「(世界は)こんなもんじゃない」というのは、思います。だからこそ、まず自分は、常に世界を意識しながらトレーニングを積み重ねていきたいなとは思います。 ──最後に、代表で“楽しむ”ことはできていますか? どうでしょう、むずかしいですね。肩が上がらないように、気負いすぎずとは考えていたので、いつもよりは大丈夫だと思います。でも実は、いつも緊張してガチガチになっちゃうんですよね(苦笑)。 ──やっぱり代表は違いますか……? 違いますね。(自チームとは)やることが違うので、それを頭の中に入れることも、大変な作業だなと思っています。けど、きっと自分はそれを求められているのだろうなとも思っているので、頑張りたいです。
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