一流は一流を知る!イニエスタとポドルスキの初共演に芸術を見た
ヴィッセルは前節の[4‐4‐2]から、中盤を逆三角形型にした[4‐3‐3]へシステムを変更。イニエスタはバルセロナとスペイン代表でも慣れ親しんだ左インサイドハーフで、ポドルスキは右ウイングを任された。ヴィッセルでは初めてのポジションにも、問題ないと屈託なく笑う。 「自分はどのポジションもできるので、難しい部分はなかった。イニエスタのような素晴らしい選手が日本に来てくれて、一緒にプレーできることを本当に幸せに感じている。他の選手たちと同じように僕もたくさん刺激を受けているし、若手を含めたみんなが僕たちの影響を受けてどんどん成長してもらって、もっともっとレベルの高いチームになっていくことが理想だね」 来日2年目の今シーズンからキャプテンを務めるポドルスキが、イニエスタ効果で手にした3試合ぶりの白星と4位浮上に表情を生き生きと輝かせながら胸を張った。バルセロナやスペイン代表で稀代のプレーメイカーと称賛されたイニエスタは、新たな自分を見せたいと意気込む。 「プレーする場所も違えば、選手たちも違ってくる。どんな状況でもベストのコンディションで、自分のベストのプレーを出せるようにやっていくなかで、これからはゲームの組み立てだけではなく、ゴールにおいてもチームを手伝えればと思っています」 まさに極上の形で融合した、2010年のワールドカップ南アフリカ大会を制したイニエスタと、2014年の同ブラジル大会を制したポドルスキ。ホームに首位サンフレッチェ広島を迎える、15日の次節もすでにチケットは完売。イニエスタのパスをポドルスキがゴールする、次なる夢の光景が生まれる瞬間をファンやサポーターは待ち望んでいる。 (文責・藤江直人/スポーツライター)