ロシア、カザフ産穀物の通過を実質禁止 石油など波及に懸念
[アスタナ 3日 ロイター] - カザフスタン政府当局者は3日、ロシアがカザフ産穀物の輸入と通過を事実上禁止し、植物衛生に関する規則違反が理由としていることについて、証拠を示すよう求めたことを明らかにした。 ロシアの農業規制当局は今週、カザフ産の穀物、穀物製品、ヒマワリの種、トマトなどの植物検疫証明書の発行を停止すると発表。9月23日付で有効とした。証明書がなければ、これらの産品をロシアに合法的に輸送することはできない。 ロシアは石油やウランなどカザフの他の輸出品にとっても重要な経由国で、両国の貿易摩擦は市場関係者にとって懸念材料になる可能性がある。 両国はともに穀物の純輸出国だが、カザフは主に小麦を周辺のアジア諸国に輸出しており、欧州や地中海向けの穀物輸出ではロシアを通過するルートに頼っている。 カザフ農業次官はロシアが主張する違反について詳しい情報を求めたものの、回答は得られていないと述べた。ロシア側は3日、違反の裏付けとなる事実を記した回答を送ったと明らかにした。 カザフは今年の収穫量が記録的な水準と見込まれるほか、昨年からの在庫が高水準だとして、8月下旬からロシア産を含む小麦の輸入を全面的に禁止した。