アラビアで初!? ペルシャ湾の国に巨大揚陸艦を引き渡し! 担ったのはイタリアの造船所
カタール初の本格的な揚陸艦
イタリアの造船メーカー、フィンカンティエリは2024年11月30日、カタール国防省から受注した新たなドック型輸送揚陸艦「アル・フルク」を同国に引き渡したと発表しました。 【画像】空母みたいだけどなんか違う…カタール向け揚陸艦の全容を見る 引き渡し式典には、フィンカンティエリのトップであるピエロベルトCEO(最高経営責任者)のほか、イタリア海軍のアンドレア中将、カタール海軍司令官のアブドラ・ビン・ハッサン中将などが出席したとのこと。 「アル・フルク」の船体サイズは全長約143m、幅21.5mで、排水量は約8000トン。船内には兵員約550人を収容でき、2つの車両ランプを持つほか、注水することで小型舟艇が進水可能ないわゆるウェルドックも備えています。また、船上には上陸用舟艇(LCM)の積載スポットと揚降用クレーンも装備、さらにNH90ヘリコプタークラスの発着が可能な飛行甲板も設けられています。 兵装については、艦首に62口径76mm速射砲を1門備えるほか、遠隔操作式の30mm機関砲や「アスター15」および「アスター30」の両艦対空ミサイルシステムを装備。さらに魚雷などの攻撃をかわすためのデコイ発射機も搭載しています。 カタールは2017(平成29)年にイタリアとの間で海軍艦艇7隻を建造するため、総額50億ユーロの一大建艦契約を結んでいます。契約の内訳は全長100mクラスのコルベット(小型水上艦)4隻、両用戦艦艇1隻、巡視船2隻であり、今回就役した「アル・フルク」はこの両用戦艦艇にあたります。
乗りものニュース編集部