【フジテレビプロデューサーへインタビュー】 知られざる、メディアの“裏側”…情報の取捨選択時に心がけている「たった1つのこと」
質問3:読者層、読者が持つ関心分野や事象について教えてください。 YouTube番組『#シゴトズキ』のユーザー層は20-40代のビジネスパーソンが多いのですが、新しい働き方やZ世代の動向に興味を持っている方が多いようです。 また、新しく私が担当を始めた『FNN LIVE NEWS α』も同じ視聴者層ですが、「働く人のプラスαにつながる」をコンセプトにしていることもあり、マーケティングなどスキルアップにつながる情報は関心が高いようです。 質問4:広報パーソンへのアドバイスやメッセージをお願いします。 「広報・PRは恋愛と同じだ」と思っています。恋愛では、見た目や収入がどれだけ優れていても、相手が自分に興味がなければ振り向いてももらえません。同様に、どれだけ優れたサービスや製品であったとしても、その魅力にメディア側が気づかないこともあります。 「絶対に成功する恋愛テクニック」がないように、「絶対に成功する広報・PRテクニック」はありません。そう聞くとどうすればいいのかと頭を抱えてしまいそうですが、それほど難しい話ではありません。 もし好きな相手ができたらどうしますか? 相手のことをよく知って、自分に振り向いてもらえるような作戦を色々と練るのではないかと思います。自分のことを無理やり押し付けて、逃げていく相手に「どうして自分の魅力がわからないの?」と苛立ちながらアプローチしても進展はありません。自社の製品やサービスに自信を持つことは大事ですが、それを押し付けるのではなく、どうやって興味を持ってもらえるかを考えるのが成功の近道です。 「広報・PR」「メディア」という文字を見ると血が通っていなくて何か方程式でも存在しそうな感じがしますが、広報・PRをしようとしている皆さんが人間であるように、メディアも人間の集まりです。 メディアは広報・PRの皆さんから説得される側ではなく、一緒に情報を届けたいとさえ思っています。ぜひ自分に自信を持ち、相手のことを知り、後悔のないアプローチをしてみてください。 片想いの段階であったとしても焦らずに、「どうやったら振り向いてもらえるかな」とその状態を楽しむくらいのほうが、きっと“恋愛”はうまくいきます。 三上 毅一 ㈱ベンチャー広報 CKO(Chief Knowledge Officer)最高知識責任者
三上 毅一