“第2のシブコ”誕生の予感!今年の女子ゴルフはミレニアム世代のルーキーに注目…キュートな一番手は?
安田と同じ滝川二高で切磋琢磨してきた古江彩佳(19)は昨年10月の「富士通レディース」で史上7人目のアマチュア優勝を果たし、ミレニアム世代では一足早くプロに転向した。昨季はプロとして4試合に出場して賞金2000万円以上を稼いだ逸材。「OBを打った記憶がない」という曲がらないドライバーショットが自慢で、コースマネジメントに長けたクレバーさも光る。通算50勝の不動裕理を理想のゴルファー像に掲げ、「賞金女王になりたい。目標は(通算30勝の)永久シード」と力強く話す。 2018年の「日本女子アマ」覇者の吉田優利(19)も楽しみな一人だ。千葉・麗澤高を卒業した昨年5月の「ワールドレディスサロンパス杯」では優勝した渋野と決勝ラウンド2日間を最終組でプレー。プロテストを12位で一発合格し、ファイナルQTを20位で通過した実力者は「粘り強さが自分の持ち味。勝負強いプロになる」とオフは同じ辻村明志プロに師事する小祝さくら、上田桃子らと練習し、開幕に備えている。 国内アマチュアランキングで1位になった経験もある西村優菜(19)、日本資本主義の父といわれる渋沢栄一とつながりがある澁澤莉絵留(19)もプロテストに合格したミレニアム世代。多くのプロが絶賛する西村の教科書のような理想のスイングは、それだけでも一見の価値がある。 渋野、畑岡奈紗に代表される1998年度生まれの黄金世代が昨季はツアーを席けんした。渋野が4勝、米ツアーを主戦場とする畑岡と勝みなみがそれぞれ2勝し、河本結、原英莉花、小祝、浅井咲希が各1勝と計12勝を挙げた。だが、一大勢力となった黄金世代たちも2学年下のミレニアム世代がプロとなった今季は安穏としていられない。さらに、LPGA(日本女子プロゴルフ協会)の制度変更で昨年からプロテスト受験が可能となった昨年の「日本女子アマ」覇者の西郷真央(麗澤高)、山下美夢有(大阪桐蔭高)ら高校3年生たちもプロとして今季からツアーに参戦する。 ベテラン勢の奮起にも期待したいが、時代の流れは確実に若年化に進んでいる。五輪イヤーの2020年。東京五輪が終わるころのツアーの主役は黄金世代をも飲み込んだ安田、古江らが演じているかもしれない。