新幹線のチケットを往復で買うと「2000円以上」安くなる?JRの「往復割引乗車券」ってなに?
JRでは、通常より値段がお得になる切符が販売されています。今回のケースのように、新幹線で往復チケットを購入する場合、条件によっては2000円以上節約することも可能です。 新幹線のみならず、在来線やほかの特急を使う場合でも割引が効くケースがあるため、電車移動が多い人は知っておいて損はないでしょう。本記事では往復切符を買う場合に知っておきたい、お得な往復割引について解説します。 ▼新幹線で1人で「2席分」の購入はNGなの? 規則を確認
往復切符には「往復割引乗車券」が適用される場合がある
例えば、東日本旅客鉄道株式会社(以下JR東日本)が提供している往復チケットの割引サービスは「往復割引乗車券」です。この乗車券を購入すると、往路と復路それぞれで運賃が1割引になります。 例えば片道1万円の運賃がかかるルートがあるとして、通常だと往復2万円の運賃が発生します。しかし、往復割引乗車券では1割引の9000円で片道分を購入できるため、合計運賃は1万8000円です。 ■往復割引乗車券の適用条件 往復割引乗車券の割引が適用される条件は、「片道の営業キロが601キロ以上あること」です。新幹線であれ、特急や在来線であれ、営業キロをクリアしていれば問題ありません。 ■割引額の具体例 具体的な路線で往復割引額をシミュレーションします。仮に東京~岡山間(片道営業キロは「732.9キロ」)を移動するとしましょう。営業キロは、1キロ未満の数を切り上げて計算します。 この場合、東京~岡山間は「721~760キロ」の運賃帯になり、片道運賃は1万670円です。ここに1割引が適用されると9603円となります。 JR東日本の「旅客営業規則 第2編 旅客営業-第3章 旅客運賃・料金-第2節 普通旅客運賃 第77条」によると、「発着区間の営業キロが100メートルを超えるときは50円未満の数を切り捨てる」と定められているため、割引後の片道運賃は9600円です。 往復だと通常は2万1340円ですが、割引が効くと1万9200円となり、2140円節約可能です。このように往復割引乗車券を購入すると、営業キロと運賃帯によっては、今回のケースのように「往復2000円以上の節約」を達成できます。