センダイガールズ里村明衣子「30年間のすべてを」故郷新潟ラストマッチへ単独インタビュー
仙台を拠点とする女子プロレス「センダイガールズ」社長兼トップレスラー里村明衣子(44)が故郷の新潟市でのラストマッチに臨む。 同団体主催の「女子プロレスBIGSHOW in 新潟」が9日、新潟市体育館で行われる。里村はメインイベントで安納サオリ(33=スターダム)と対戦。25年4月での現役引退を表明しており、新潟市での試合はこれが見納め。思い出の地での最後のリングに向かう心境を聞いた。【取材・構成=斎藤慎一郎】 ◇ ◇ ◇ -新潟市での最後の試合 里村 引退までのカウントダウンの3試合目になります。県内では12月24日にアオーレ長岡で開催があるのですが、新潟市内は今回がラストです。 -スターダムの中心選手、安納選手との対戦 里村 彼女は9月までセンダイガールズワールドシングルの王座に就いていて、ずっと意識していました。ネームバリューは今の女子プロのトップで、レスラーとしてもストイックで粘り強い。対戦したかった相手です。 -新潟市体育館への思いは 里村 デビューした95年の8月、初めての新潟市体育館での試合で、デビル雅美さんと戦った時のことが印象に残っています。同級生や両親、学校の先生が見に来てくれました。リングに上がる時に「ここで生きていくんだ」と覚悟を決めましたね。 -見る側から見てもらう側になって新潟市体育館のリングに立った初の試合 里村 中学生の時に新潟市体育館で初めてプロレス観戦をして、レスラーになりたいと思いました。その会場に試合をするために立って、うれしいというよりしっくりきた感じでした。 -7月28日に引退を発表してからの心境は 里村 試合前にコスチュームなどをそろえていると、しんみりしてしまいますね(笑い)。40歳をすぎてから、米国の団体、WWEのコーチ兼選手として海外のリングに上がったり、やりたいことをさせてもらいました。でも、その分、忙しくなり、やはり体を酷使して。これで大けがをしたら会社が回らなくなると思ったんです。その時にWWEの元トップレスラーたちがコーチやプロデューサーに専念している様子を見てすごく魅力的に感じました。私もそろそろそっちなのかなと。 -引退後は 里村 WWEのコーチをしながらセンダイガールズの社長、マネジメントに専念します。海外に行く機会が多いのは変わらないですけど、試合がない分、負担は減ります。 -引退試合は来年4月に後楽園ホールで予定 里村 95年の4月15日にデビューした会場。最後はここで、と思っていました。来年がデビューから30周年。節目に引退しようと決めていたわけではないんです。偶然でしたね。 -どんな地元最終戦に 里村 新潟を出て30年間、プロレスの世界で生きてきたすべてを新潟のみなさんにお見せします。当日、泣いちゃうかもしれませんけど(笑い)。 ◆里村明衣子(さとむら・めいこ)1979年(昭54)11月17日生まれ、新潟市出身。黒埼中では2年から柔道部に所属。94年に長与千種が立ち上げたGAEA JAPANの入門試験に合格し、95年4月15日の加藤園子戦でデビュー。01年にAAAWシングル王座獲得。05年にGAEA JAPAN解散後、センダイガールズの立ち上げに参加。15年にセンダイガールズワールドシングル初代王座に就く。11年8月に社長就任。19年に英国の団体プログレスに初参戦。21年からWWEに参戦。21年6月にNXT・UK王座を獲得。157センチ、68キロ。