ジャーナリスト田原総一朗氏会見(全文2完)日本メディア、自主規制している
ジャーナリストの田原総一朗氏が、13日午後3時から外国特派員協会で会見を行った。10日に公示された衆院選の情勢や展望などについて語るとみられる。 ※一部、判別できない個所がございますことをご了承ください。
悲惨な戦争体験をせずに日本を守るためには、どうすればいいのか
記者1:元国民新聞論説委員、藤田と申します。田原さん、戦争を体験した世代なんでお伺いしたい。軍歴はないでしょうが、戦争を体験した世代なんでお伺いしたいと思いますが、下手すると時期政権は戦時内閣。で、われわれももちろん1945年の占領から朝鮮戦争、ベトナム戦争と、戦時ジャーナリストは多かったんですが、われわれももしかしたら戦時ジャーナリストになる可能性がある。で、そうしたときに果たして、田原さんが体験したような悲惨な戦争体験をせずに日本を守るためには、どうすればいいのか。それを具体的にお伺いしておきたい。 田原:私は戦争を知っている最後の世代だと思う。私が小学校5年生の夏休みに玉音放送がありました。で、小学校では5年生から社会の授業が始まる。そこで1学期、この社会の授業で、先生がこの戦争は世界の侵略国であるアメリカ、イギリスを打ち破りアメリカやイギリスの植民地にされているアジアの国々を独立させ、解放させるために正義の戦争である。だから君らも早く大人になって戦争に参加して天皇陛下のために名誉の戦死をしろと、こう教えられた。1学期。はい。で、先生だけじゃなくて校長をはじめ、あるいはNHKのラジオも、朝日新聞、毎日新聞、全部そう言っていた。 ところが、2学期になると先生の言うことがまったく変わった。2学期になると先生が、実はあの戦争はやってはいけない戦争だった。間違った戦争だった。日本が侵略戦争したんだと。で、君らが平和のために頑張らなきゃいけない。戦争が始まりそうになったら体を張って戦え。1学期までは英雄だった東條英機さんをはじめ、軍の幹部が占領軍に逮捕された。1学期まではラジオも新聞も東條さんをヒーローだと扱っている。2学期になって占領軍が東條さんたちを逮捕すると、ラジオも新聞も逮捕されるのは当然だと書いた。いかに東條や軍の幹部が悪いことをしたか、こぞって書いた。 これが私の原点で、大人たちがもっともらしい口調で言うことは信用できない。特に偉い人の言うことは信用できない。国家が国民をだます。マスコミもまったく信用できない。これが私の原点で今もそう思っています。 記者2:じゃあ、田原さんも私たち信用してはいけないんですね。 田原:なんで? あなたは実はマスコミを信用してないと思う。だからジャーナリストやっているんでしょう。 記者2:イエス。 司会:じゃあ次のご質問。