資産270億円cis×利益100億円テスタ対談「伝説のB・N・Fさん」ジェイコム誤発注事件のとき俺は…
(テスタ)銘柄も限られますよね。 (cis)時価総額が大きいやつになるよね、どうしても。テスタはアメリカ株なんかにも銘柄分散してるから、すごいなって思いますよ。 (テスタ)アメリカ株は持ちっぱなしなだけですし、そんなに大きな金額ではないです。(だがトータル数億円) (cis)あ、そうなの。 (テスタ)僕も最初はスキャルピング(数秒・数分単位の超短期取引)やデイトレード(1日の間に売り買いする取引)ばっかり10年間やってましたが、資金が増えてからは時間軸を伸ばしました。 (編集部)お2人とも資金が大きすぎて超短期投資が効率的ではなくなったんですね。 ■日本株は割安 (テスタ)cisさんは、3月に日経平均が4万円台をつけたとき、どう思いましたか? 僕もcisさんも、リーマン・ショックのあとに日経平均が7000円割れまで行くのを見てきたじゃないですか。 その当時、自分が生きている間に4万円まで上がるイメージ、ありました? (cis)そんなイメージ、全然なかった。なかったけど、今が高いとも買われすぎとも思わない。 外国株とか外国債券とか、いろんなものと比べると、今の日経平均はスタートラインとしてちょうどいいのかな、と。 「本当に日本株って成長するの?」って感じだったけど、今は「世界的に見ると割安で業績も安定していて、いいね~」ぐらいの位置にいる気がする。 (テスタ)(2023年の)年末から今年に入って、日経平均の上げ方がすごく速かったじゃないですか。僕は「新NISAもはじまるし、今年は盛り上がるかな」ぐらいは思ってましたけど、こんなに早く4万円台に乗せるなんて予想外で。 (cis)そりゃ、思わないよね。あんなにグダグダしてさ、何回も跳ね返されて、4万円が見えたときも、「高値更新したら買ってみよう、ダメそうだったら損切りするか」っていう程度だった。 (テスタ)3万8915円のバブル高値を超えた瞬間って、ずっと長くやってこられたcisさん的に何か感じるものはありましたか? (cis)いや、何も。バブル高値がついたのは34年前なんで、その頃は株やってないし。でも当時、日経平均と日経平均先物の価格がすごくカイ離していたという話を聞いて、「だったら先物を売って現物を買えば儲かるんじゃないの」と思ったり。 ※第3回目(全4回)に続きます (構成/安住拓哉、中島晶子・AERA編集部) ***** cis(シス)/1979年3月生まれ。法政大学卒業後、会社員として働く傍ら、2002年に貯金300万円を元手に株式投資をはじめる。資産6000万円に到達した2004年に会社を辞め、専業トレーダーに。2007年に50億円の資産を築き、デイトレーダー界のスターになる。X(旧Twitter)のフォロワー数は62万人超(2024年4月現在)。2024年3月現在の資産は「270億円ぐらいかな」。メディア取材はほぼすべて断っているが、今回の対談は特別 テスタ/兵庫県生まれ。2005年に株式投資の世界に飛び込み、専業トレーダーに。最初はスキャルピング(超短期取引)を中心としたデイトレードからスタート。ITバブル崩壊、リーマン・ショックなど、幾多の市場暴落で退場するトレーダーが続出する中、寡黙に荒波を乗り越えてきた。2021年8月に総利益50億円を達成、2024年2月に同100億円を達成。投資先のメインは日本株、先物 編集/綾小路麗香、伊藤忍 ※『AERA Money 2024春夏号』から抜粋
中島晶子,安住拓哉