ホンダはどこに向かう? モータースポーツのこれまでとこれから
――フォーミュラEのような純EVレースシリーズへの参戦は検討されていますか? 遠藤さん:技術的な研究は進めているものの、現時点で本格的な参戦計画はありません。フォーミュラEは車体やモーター、バッテリーなど多くの要素が規定で統一されているため、メーカー独自の技術をアピールする余地が少ないという課題があります。とはいえ、都市部で開催できるなど電気ならではの面白さも感じています。ただ、まずはF1をはじめとするハイブリッドレースでの開発や、2026年以降の新レギュレーション対応が最優先ですね。 ――ありがとうございました。レース活動の最先端から市販車への技術還元を期待しつつ、モータースポーツ自体の盛り上がりにも注目していきたいと思います。最後に、今後の展望を一言いただけますか? 遠藤さん:今まさに進行している電動化の波と、F1をはじめとしたモータースポーツの魅力がどう融合していくかが大きなポイントだと思います。ホンダとしてはファンの皆さんと共に未来を切り開く姿勢で、レースを通じた技術開発とエンターテインメントを両立させたいですね。引き続き応援よろしくお願いします。
今回のイベントでは現代のレーシングカーだけでなく、あのアイルトンセナが乗っていたマシンなども展示されていました。会場は多くの来場者でにぎわっていました。 2024年12月23日の記者会見でホンダは、日産自動車との経営統合にむけた協議を進めていくと発表しました。将来的には三菱自動車工業も含めた統合が進む可能性もあります。モータースポーツを含め、ホンダは今後、どこに向かって進んでいくのでしょうか。日本を代表する企業であるだけに目が離せません!
森藤幸士