YouTuber・ちいめろ。“小学生ホスト”の炎上から10年。シングルマザーになり向き合い続けた子どもたちと、一緒に築いた理想の家族関係とは
パートナーは子どもたちにとっていいパパ。これが、自分たちらしい家族の形
――パートナーであるあきたんさんは、動画にも度々登場しますね。今は、どんな関係なんでしょうか。 ちいめろ あきたんは一緒に暮らしていますし、子どもたちにとっては、もうパパですね。4人で“家族”という感覚です。子どもたちも、家では「あきたん」って呼んでいますが、学校などで家族の話をするときには、あきたんを「お父さん」と言っているみたいです。子どもたちとあきたんの関係性も、すごくいいです。 あきたんとの今のいい関係を築けているのも、第一優先は「恋愛」ではなくて「子ども」というのを理解してくれて、行動してくれたから。信頼できる関係性になれたことで、遠距離恋愛だった交際相手から、今では家族になれたのかなと思うんです。 あきたんとは、籍は入れていません。私自身が、結婚することの意味がわからなくなってしまって。結婚して、何が変わるのかなって思うし、結婚することによって変な縛りが出てしまうじゃないかなと。だったら、今のままで十分に幸せだし、このままでいいかなと思っています。
勉強も一緒にするし、生理の話もオープン・・・。友だち親子のような関係に
――昨年出版された『人と違うことはいいこと』について教えてください。この本は、どんな人に手に取ってほしいですか? ちいめろ 子育て中のママはもちろんですが、妊娠中の方など、これからママになるかもしれない方にも読んでほしいです。私の子育て術って、スキンシップをしようって話もあるんですが、これって、すでにお子さんが大きくなってからでは、なかなかできないんですよね。 私が、文字を読むのがけっこう苦手なので、かた苦しい表現は嫌だったんです。だから、方言そのままの語り口調で書いてあるので、読みやすくて親しみやすいかなと思います。 SNSのコメントでは、本を読んでくださった方から、「ちいめろさんの知らない一面が見られてよかった」とか「自分も子育て、頑張ろうと思えた」などの声が届いています。 ――書籍の中でも書かれていますが、子どもたちの意見を尊重したり、やりたいことをやらせてあげたいという思いがすごくあるようですね。 ちいめろ 育児の見本が自分の母親、という方は多いと思いますが、私の母はまさに100点満点の母親だったんです。やりたいことをやらせてくれたし、いろいろな場所に連れて行ってもくれて。また、常に私に寄り添ってもくれました。だから私も、そういう母親になりたいなと思ったし、自分がしてもらってうれしかったことを、子どもたちにできるだけやってあげたいと思ってきました。 ただ、門限に関してはすごく厳しかったので、それが学生時代すごく嫌で…。だから、うちは門限を決めていないんです。自分が嫌だったことは、子どもにはしないようにしています。 でもだからといって、なんでも 自由というわけではないんです。最低限のマナーやあいさつ、礼儀といった社会のルールをきちんと守った上で、自由にさせるようにしています。 ――琉くんは数学が得意で、成績も優秀だそうですね。ちいめろさんもお子さんたちと一緒に勉強をしているそうですが、具体的にどんなことをしてきたのでしょうか。 ちいめろ テスト前などに、教科書の範囲を聞いて、それで私が穴埋め問題を出すんですよ。とくに、社会などではやっていますね。ひめちゃんは、「ママ~、テストの問題だして~!」とよく言ってきます。さすがに琉は高校生になったので、もう一緒にはできないですけど。 あとは、テストの点をきちんと報告してもらって、「どうしてこの点数だったのか」を分析したり、どこができなかったのかの反省を一緒にしたりしています。勉強に関しての関わりは、できれば持っていた方がいいかなと思いますね。 よく、親御さんが子どもに、「勉強したの?」と一方的に言うじゃないですか。私、あれがすごくイヤなんですよ。自分自身もそうだったように、「勉強しな」って言うだけなのはイヤだとわかっているので。だから、うちの場合は「勉強しよう!」って言うようにしていて、そうすると一緒にやってくれますよ。 ――子どもたちは、自分の将来をどんなふうに考えているのか聞いていますか? 相談されることありますか? ちいめろ 琉は数学が好きなので、以前はそれに関する仕事がしたいと話していました。具体的に何になりたいとは、まだ言い出してはいないですね。ひめちゃんは、イラストレーターになりたいと言っていたんですが、最近は少し迷いが出てきたみたいです。 親としては、自分がやりたいことをやってほしいけど、生きていくにはお金が必ず必要ですよね。そのために、しっかり稼げる一本柱を立てて、やりたいことは副業的に続けていくのもいいんじゃない? などと、私からアドバイスすることもありますね。 ――普段から、生理の話や性教育についても積極的にお子さんたちと話されているそうですね。 ちいめろ 生理の話とかは、あらたまって話すわけではなくて、日常会話の流れでする感じです。「琉ちゃん、女の子は生理のときにこんなに大変なんやからな~」などと、普段からいつも話しているんです。性教育に関しても、普段から話しやすい雰囲気になっていることが大切かなと。うちは家族で普段からよく会話をするほうなので、たくさん話をすることって大事だなと思いますね。