なぜ男性は自慢話や武勇伝を語ってしまうのか【中年男性、トキメキ美容沼へ】
スキンケアする時間があるって嬉しい
これほどに家事を負担し、つねにあらゆるものごとに注意を払って、日々の暮らしを成り立たせている女性は、スキンケアをする時間もなかなか取れないのだろうなと思います。ゆっくりスキンケアする時間が取れる中年男性の私は、それを当たり前とは思わずに感謝し、まだ私のなかにも確実に残っているだろう、やっかいな「資格意識」を取り外すように心がけたいと感じました。スキンケアを楽しむ時間が持てることをよろこびながら、今月のアイテム紹介です。9月に発売されたばかりの美容液、資生堂の「エリクシール ザ セラム aa」は、発売直後から話題になった大人気の製品です。テレビでも石田ゆり子さんのコマーシャルが流れるなど、資生堂が本腰を入れて発表した自信作であることがうかがえます。実際に使ってみましたが、肌の感触がぐっと柔らかくなる優しい使い心地に驚きました。香りもステキですね。使用後、肌のハリが出たように感じます。今年新発売のスキンケア製品は数多くありますが、「エリクシール ザ セラム aa」は台風の目になりそうな気がします。 「資格意識」という考え方を用いて世の中を眺めていると、意外にいろいろなことがわかってくるような気がします。どうすれば、この根拠のない「資格意識」はなくなるのでしょうか。世の中の仕組みに、こうした考え方が埋め込まれているとすれば、人びとの考え方を変えるのはかんたんではないかもしれません。そんな思い込みが、男性に自慢話や武勇伝を語らせてしまうのかもしれません。そうすると、多くの男性が不機嫌になってしまう原因は、「自分はもっとよく扱ってもらえる資格があるのに、存在が軽視されている!」という、ほとんど八つ当たりみたいな「資格意識」のせいなのかもしれないと感じました。そんな風にイライラしている男性には、上質な美容液でも使って心を落ち着けてくださいと伝えたいですね。 伊藤 聡(いとう・そう) 会社員兼ライター。50代にして美容の楽しさに目覚める。著書に『電車の窓に映った自分が死んだ父に見えた日、スキンケアはじめました』(平凡社刊)