4失点惨敗の森保Jはブーイングをどう受け止めたのか?「言い訳せず真摯に受け止める」
予想通りと言うべきか。むしろ遅かったと言ってもいい。前半の戦いを終えたパナソニックスタジアム吹田に、大音量のブーイングが鳴り響いた。怒りの矛先を向けられた森保ジャパンの選手たちは肩を落としながら、スタンドを見上げることもなくロッカールームへと引き揚げていった。 ベネズエラ代表と対峙した19日のキリンチャレンジカップ2019。ヨーロッパ組を招集できる年内最後の一戦で、日本代表は文字通りサンドバッグ状態と化してしまった。開始8分に先制されると、30分からの8分間で3点を追加される。この時点でブーイングを浴びせられても不思議ではなかった。 「もちろん聞こえました。内容はもちろん、結果も含めてブーイングされて当然だと思う」 フルメンバーでの日本代表戦に限れば、昨夏のロシアワールドカップ以来となる先発を果たした36歳の大ベテラン、GK川島永嗣(RCストラスブール)の口を突いた「当然」という二文字は、図らずもキャプテンを務めたボランチの柴崎岳(デポルティボ・ラ・コルーニャ)からも飛び出した。 「サポーターのみなさんもこういった試合を見に来ているわけではないので、当然の反応だと思う。そこは言い訳せずというか、真摯に受け止めるべき現状なのかなと」 日本代表が4失点を喫した国際Aマッチはハリルジャパン時代の2017年12月、EAFF E-1選手権の韓国代表戦以来となる。前半だけで4点を奪われた黒星に限れば、1954年5月にフィリピンの首都マニラで行われた、アジア競技大会のインドネシア代表戦までさかのぼる。 40分ハーフで行われた、65年も前の一戦をファンやサポーターが知る由もない。スタンドを埋めた3万3399人をブーイングへと駆り立てたのは、ホームのアドバンテージを背に受けながらも終始腰が引けたような、戦う気持ちがほとんど伝わってこなかった前半のパフォーマンスにあった。 「いつも出ている選手たちと比較すると、相手へのプレッシャーのかけ方や距離感が、いつもよりも一歩、二歩遠いかなという印象があった。まだまだ代表での試合をこなせていない選手たちにとっては改善すべき部分だと思いましたし、1失点目を喫した時点で声がけや指摘はしていましたけど、上手くできていなかった部分の責任はすべて僕にあると思っています」 ピッチ上で全権を託されるキャプテンとして、柴崎はチームメイトたちを鼓舞できなかったと振り返った。