自宅修理・営業停止・離れていく人…竜巻被害から3カ月・被災者それぞれの思い
テレビ宮崎
8月の台風10号に伴う竜巻・突風被害から28日で3カ月です。 県内では、宮崎市や西都市など8カ所で被害が確認されました。 特に被害が大きかった宮崎市の住宅被害の件数はおよそ1600棟に上ります。 ここからは、発災当初から宮崎市の被災地域の取材を続けている今栖記者とお伝えします。 (今栖那菜記者) 被災地を訪ねると、既に日常を取り戻した方や自宅の修理を進めている方がいらっしゃる一方で、修理を待っている、住み慣れた土地を離れた、という方もいらっしゃいました。 この3カ月で被災地の住民が下した決断と心境の変化を聞きました。 8月28日から29日にかけ、県内を相次いで襲った竜巻。 竜巻は一瞬にして、住宅の屋根をはがし、飛んで行った瓦が窓ガラスを突き破るなど、住民の生活を一変させました。 (日高ひとみさん) 「2階の天井を外してるからそこからやっぱりすきま風とかが入ってきて急に寒くなって、お風呂に入るにも凍えて入るみたいな感じですね」 宮崎市城ケ崎の日高さんの住宅は、屋根の一部が剥がれ、2階が使えない状態になりました。 屋根には今もブルーシートが張られたままで、家の1階部分のみで生活をしています。 「毎日不安は絶えない」と話す日高さんですが、家の修理に向けて少しずつ前へと進んでいます。 (日高ひとみさん) 「足場が足りないらしくて、まだ探している状態ではあるんですけど、どこを修理するか、このままでいいかとかそういう 打合せをしていきましょうという話まできたのでまたこの家に住めると思ったらちょっと希望が湧いてきたなと思います」 被災地を歩いてみると、修理が完了した住宅や足場を組み修理を進めている住宅がある一方で、家が取り壊され、住民がいなくなった場所もあります。 (宮城国衛さん) 「みんなバラバラです。市営住宅に移って家の修理を待つ人とここを諦めて離れて行く人」 「こっちでは住めないからと福岡の方に引っ越した人もいます」 こう話すのは、宮崎市佐土原町の宮城国衛さんです。 宮城さんの自宅も瓦が剥がれ、窓ガラスが割れるなどの被害を受けました。 そして、自宅兼店舗として、70年近く営んできた釣具店には、営業停止の張り紙が… (宮城国衛さん) 「まだ未だに毎日釣り人のお客さんが被災していることを知らないで来るお客さんもいますが、(年齢的に)やってもあと数年しか出来ないのでこのままもう閉店するような形になると思います」 宮城さんは、現在、市営住宅に入居していますが、9月から家の修理に着手し、来年2月ごろの完成を予定しています。 (宮城国衛さん) 「修理した家が完成して自分の子供やら孫を呼んで一杯やるのが好きですから、そういう場が持てれば一番楽しみかなと思っています」
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