規格外の大根を看板メニューに 食品ロスに取り組む すし酒場
飲食業界にとっても大きな問題になっている「食品ロス」。食品ロスとは売れ残り、食べ残し、期限切れなどによって食べられず、または食べ切れないまま破棄される食品のこと。その原因は、生産・加工・小売り・消費の各段階で発生している。本来は食べられたはずの食材を食べずに捨てるのはもったいないだけでなく、ごみ問題や環境問題を深刻化させる。それだけに、食品ロスの発生量抑制、破棄以外の有効利用が求められている。 【関連画像】木造長屋風の板張りと格子風デザインの外観が目を引く(写真提供=ソフトライン) 食品ロス削減は、SDGs(持続可能な開発目標)の目標12「持続可能な消費生産の形態を確保する」に貢献する。小さなことでも積み重ねていくと、それはいずれ大きな力になる。そんな食品ロスを意識し、SDGsに積極的に取り組んでいる飲食店がある。東京・吉祥寺に2024年6月5日にオープンした「寿司とおでん コエド(以下、コエド)」だ。同店がどのような取り組みをしているかにスポットを当てた。 場所は、JR吉祥寺駅北口を出て右折。吉祥寺大通りの横断歩道を渡ってJR高架下に続くアトレ吉祥寺店に沿って直進。2ブロック目、道の反対側にある「スパゲッティーのパンチョ」の横の道へ左折して入る。しばらく直進した1ブロック目の右手の角に、木造長屋風の板張りと格子風にデザインされたコエドにたどり着く。徒歩3分ほどだ。 お店のコンセプトは、「日本の魚食文化の促進と復興」。江戸時代から庶民に親しまれてきたすしとおでんは、旬の魚や野菜を通して日本のおいしい食を伝えるのに最適といえる。すしもおでんも庶民に愛されてきた歴史があり、様々な年齢層の方が気軽に利用できる。若い世代や令和の子供たちに食文化を伝えられるアットホームなお店を目指している。 店内はヒノキを基調にした落ち着いた空間になっている。席数は、職人の手さばきを観察できるL字型のカウンター9席、その奥に複数人でにぎやかに飲食できるテーブル席が18席(4人掛け3席、2人掛け3席)の合計27席だ。