「困ったら相談してね」が最悪のすれ違いを生む…仕事のトラブルを未然に防げる人が伝えている"効果的な一言"
■結論が出ないことに比べれば楽な苦労 だから、あなたからだけでなくいろんなところから報告や相談を日々大量に受け取っているはずです。あなたがその作業の一部を先回りして済ませておく、いわば「下ごしらえ」を行っておけば、相手には検討に集中する時間と余裕が生まれます。結果的に進行がスムーズになり、あなたの求める目的達成に近づくことができます。 毎回そこまでやるなんて面倒だ、と思われるかもしれません。ですが、結論が出ずに次週に持ち越しになることや、十分に検討できずベストな意見を引き出せないリスクに比べれば、よっぽど楽な苦労です。 準備の際、だいぶまとまってきたというタイミングで一度だけ、心配しすぎなくらいネガティブに振り返ってみるのがおすすめです。相手は前回の報告内容をすっかり忘れてしまっているかもしれない。資料が多すぎて、本当に大事なところに時間をかけられないかもしれない。他が忙しくて、こちらが後回しになるかもしれない。検討に必要な情報を、まだ揃えられていないかもしれない。キリがないように思えるかもしれませんので、3つの目的別に、振り返りに役立つ観点を挙げておきます。 ■3つの目的別「振り返りチェック項目」 ●意思決定の場合 ・案件のゴールは? ・現状の選択肢は? ・それぞれのメリット・デメリットは? ・想定されるリスクは? ・いつまでに決断が必要か? ・決断において他に考慮すべき情報は? ・決断してもやり直しできるか? できないなら、なぜか? ・前回までの議論は? ・先に検討したチームの推奨は? その根拠は? ●情報共有の場合 ・特に重要な情報は? ・いつの時点の情報か? ・情報の出典/調査方法/調査規模は? ・情報による示唆/仮説はあるか? ・情報を何のために使用する予定か? ・比較対象となる別の情報はあるか? ・今後、他の情報は追加されるか? ・情報の前提/内容が今後変わる可能性はあるか? ・情報の単位/色分けは統一されているか? ●フィードバックの場合 ・案件のゴールは? ・どの部分にフィードバックが必要か? ・何に悩んでいるのか? ・担当者の狙いは? ・どのような試行錯誤を行ったか? ・どれくらい細かいフィードバックが必要か? ・再度フィードバックする時間/余裕はあるか? ・今後のアクションプランは? ・他からもフィードバックはあったか?