「ゴンッ」と鈍い音がした…「額縁に足の小指ぶつけた」彼女が得た数々の教訓 「大丈夫」と思っていても受診したほうがいいワケとは
山下さんも足をぶつけた翌日にゴルフのラウンドレッスンに行ってしまった。そのことが病状を悪化させた可能性もあるそうだ。 「骨が折れていても、あまり痛みを感じない人もいる。痛みの感じ方は人それぞれ。だからこそ、早めに受診してレントゲンを撮って確認してほしいです」(菊池医師) ■ぶつけたときの応急処置は? 理想的な治療は、早期にテーピングなどでひびの入った部位を動かないように固定すること。足をつけると痛みがひどくなるような場合は松葉杖を使って、足を浮かせる。
痛みは2週間くらいでよくなるが、骨が完全につくまでは1カ月半くらいかかるという。 受診先しては、ケガも診療できる総合診療かかりつけ医か、整形外科ということになる。 また、ぶつけたときの応急処置としては「冷やすこと」が一番だ。 「ひびや骨折の痛みの主な原因は、骨からの出血(内出血)です。冷やすことで内出血が抑えられます。ハンカチなどでくるんだ氷を患部に当てるといいでしょう。直後は痛みが激しく、通常の湿布では効きにくい。市販の痛み止めの飲み薬もほとんど効果は期待できません」(菊池医師)
■実は菊池医師もぶつけていた… 夜間にぶつけた場合、救急外来にあえて行く必要はなさそうだ。病院でもやることは「冷やすこと」と「テーピングの固定」くらいだからだ。 実は菊池医師も最近、部屋の柱に足をぶつけ、痛い思いをしたという。 「すぐに持っていた飲み物で冷やしました。以前も同じ場所にぶつけたことがあるので、柱の角にやわらかいスポンジを巻きました」(菊池医師) 思い当たる人はこうした予防策はもちろん、家の中で慌てずに行動することを肝に銘じたい。
菊池 大和 :きくち総合診療クリニック/狩生 聖子 :医療ライター