「ゴンッ」と鈍い音がした…「額縁に足の小指ぶつけた」彼女が得た数々の教訓 「大丈夫」と思っていても受診したほうがいいワケとは
自営業の54歳の女性は、数カ月前、家の中で思わぬアクシデントにみまわれた。思い出すだけで足が痛くなる、そのできごととは――。 女性の名前を山下瑞穂さん(仮名)としよう。 【写真で見る】山下さんの小指を骨折させた「犯人」 山下さんは1人暮らしで、趣味はゴルフ。4年ほど前に始めて夢中になったが、まもなくコロナ禍となり中断。昨年からようやく再開となり、ラウンドにも行く日も増えていた。その日は翌日のラウンドレッスンに備え、部屋でパターの練習をしていた。 ■「ゴンッ」と鈍い音がした
その晩は翌朝に備え、早めに就寝。ところが夜中にふと目覚めた。そこでパタークラブを出しっぱなしにしていたことに気づいたという。 「忘れたら大変!」と、山下さんは慌てて飛び起きると、パタークラブを手に取り、ゴルフバッグを置いてある玄関に急ぎ、向かった。そのさなかだった。 「ゴンッ」 鈍い音がした。 「痛ったぁ~~」 何かに足をぶつけたことがわかった。照明をつけると、ぶつけた足の先には額縁に入った絵画があった。
本連載では、「『これくらいの症状ならば大丈夫』と思っていたら、実は大変だった」という病気の体験談を募集しています(プライバシーには配慮いたします)。具体的なお話をお持ちの方は、こちらのフォームにお送りください。 絵画は数カ月前に購入した、お気に入りの作家のもので、縦約120センチ×横約100センチと意外と大きい。リビングに飾ろうと思ったのだが、自宅に届くとサイズが大きすぎることがわかり、「次に引っ越すまでは」とあきらめて、廊下に立て掛けておいたのだ。
このとき山下さんの頭の中はゴルフ一色。また、暗闇だったことから、絵があることをすっかり忘れていた。結果、額縁に左足の小指を思い切り、素足の状態でぶつけてしまったのだ。 すごいことに、小指を額縁にぶつけてもなお、彼女の頭の中はゴルフでいっぱいだった。「万全の体調でラウンドしたいから、とにかく早く寝よう!」。そう思うと、痛めたところもよく見ずに、湿布もしないまま寝てしまった。 そして、朝。起きたときには小指に痛みはあったものの、小指に特に異変はなく、「打撲程度だろう」と軽く考えたという。