「ゴンッ」と鈍い音がした…「額縁に足の小指ぶつけた」彼女が得た数々の教訓 「大丈夫」と思っていても受診したほうがいいワケとは
「左足に力を入れることはできなかったので、飛距離は出なかったけど、余計な力が入らなかったせいか、コントロールがよく安定していた」と山下さん。 足の痛みはその後、少しずつ良くなり、2回目の受診で「もう来院はしなくて大丈夫」と言われた。しかし、痛みが完全に消失するまでには3週間ほどかかった。その間は足指が当たるため、痛くてサンダルが履けないことが悩みだったそうだ。 おしゃれ番長の山下さんは、仕方なく普段はあまり履かないスニーカーで外出した。部屋の中では裸足で過ごしたという。
ひびや骨折の治りは人によって異なる。今回、ひびがありながらゴルフをするという強硬手段をとった山下さん。それでも、足の回復が早かったのは、「運動習慣や食事にも気をつけていたおかげではないか」と、ひそかに考えている。 「ゴルフだけでなく、昔から体を動かすのが好きでした。お酒はほどほどに。食事は筋肉維持のためにタンパク質を多めにとっています。早寝早起きも励行しています」(山下さん) あれから3カ月――。ケガの原因となった絵画はいまも廊下に置かれたままだ。「ほかに置く場所がないんです。でも、また同じようなことになったら嫌なので、フットランプをつけようと思っています」(山下さん)。
■総合診療かかりつけ医・菊池医師の見解 総合診療かかりつけ医できくち総合診療クリニック院長の菊池大和医師によれば、山下さんのようにタンスや柱、いすの脚などに足の小指をぶつけ、クリニックにやってくる患者はけっこういるそうだ。 このようなケガでやってくるのは比較的若い人で、女性に多い。男性に比べ、女性のほうが家庭で過ごす時間が長いためなのかもしれない。骨のもろさとは関係ないそうだ。 ただし、ぶつけた翌日など早い段階で受診する人は少ない。
「1週間くらい経ってから、『痛みがよくならない』『足が紫色に腫れてきた』と言って受診されるケースが多いです。本当は翌日くらいに来てほしいんですけどね」と菊池医師。 それはなぜかというと、ひびが入っている状態で動くと、さらにひびが広がってしまう。結果、痛みもひどくなるうえ、完治までに時間がかかってしまうからだ。また、テーピングをせずに放置したままにすると、変形した状態で固まってしまうため、歩きにくくなるなど、後遺症が残ることもある。