角界屈指のイケメン、元幕内旭大星が笑顔の引退会見「楽しい17年でした」 第2の人生は…
元幕内旭大星(35)=大島部屋、本名・大串拓也=が8日、両国国技館内で引退会見を行った。 【写真】大島親方とすがすがしい表情の旭大星 イケメンぶりが際立ちまくり 旭大星は昨年末に日本相撲協会に引退届を提出。この日は師匠の大島親方(元関脇旭天鵬)とともに出席し「みなさまの応援があって、ここまで相撲を取ることができた。ありがとうごいます」と切り出し「楽しい17年でした。きついことも楽しいこともありましたが全部が良かった」と、すがすがしい笑顔を見せた。 北海道旭川市出身。2008年初場所で初土俵を踏み、14年名古屋場所で新十両。18年夏場所で新入幕を果たし、10勝を挙げて敢闘賞を受賞した。イケメンぶりでも知られ、自身の入門をテーマにしたフランス人監督によるドキュメンタリー映画「辛抱」は、多くの国際映画祭に出品された。 22年初場所で関取の地位から転落し、程なく左膝を手術するなどして番付を下げ、序ノ口から再起。昨年の名古屋場所では西幕下19枚目まで戻したが負け越した。「うちの部屋は皆が関取を目指して頑張っている。関取は無理だと思って残るのは失礼。無理だと思ったら辞めると決めていた」と決断した。 幕内在位は4場所。最高位は西前頭8枚目。序ノ口からの奮闘は「全然苦じゃなかった。新十両に上がる頃よりも楽しかった」と述懐した。 大島親方が幕内優勝を果たした2012年夏場所、旭大星は付き人だった。親方は「ここまでやるとは思わなかった。体が小さくて相撲経験がなくて、すぐ辞めると思っていた」と弟弟子の入門時を回想し、「兄弟じゃないけれどずっと一緒にいて、会えない時間が続くと変な感じ」と、穏やかに語った。 同郷出身横綱で昨年11月に死去した北の富士勝昭さんには、関取になった際に旭川滞在中に寿司店に呼び出され会食した。「お祝いしてもらい、頑張れよと言ってもらいました」と話し、故郷に対して「強みでした。皆を喜ばせたかった」と感謝を口にした。 家族は妻と5歳、2歳、0歳の男の子3人がいる。「家族にはいい生活をしてほしいので、頑張らないと」とキッパリ。既に知り合いの紹介で高田馬場の油そば店「きりん寺」で自身の店を持つために修行中。「電車が大変」と通勤の苦労を明かし「キツいことでも我慢。相撲でも頑張った分は自分にも、家族にも返ってくる。辛抱。それは一緒ですね」と決意を口にした。勤務開始の時期を質問されると「昨日からです」と応じ、報道陣の笑いを誘った。 相撲をやりきった達成感、満足感でいっぱいだった引退会見。相撲人生で得たものを「感謝をする、優しい人間になりました」と語っていた。