【プロレス大賞】ベストバウトの辻陽太「新時代の扉を開いた」後藤洋央紀は「亡くなった父にささげます」
今年で51回目を迎えた「東京スポーツ新聞社制定2024プロレス大賞supported byにしたんクリニック」年間最高試合賞(ベストバウト)は、3月20日の新日本プロレス・アオーレ長岡大会で行われた、辻陽太(31)vs 後藤洋央紀(45)の「NEW JAPAN CUP(NJC)」決勝戦に決定した。プロレス大賞初受賞の辻にとって、飛躍のきっかけをつかんだのがこの一戦だ。 【写真】「春の祭典」NJCを制した辻陽太 例年大混戦となるベストバウトの選考には、多種多様の7試合がノミネート。全日本プロレス5月29日後楽園ホール大会の3冠ヘビー級王座戦(王者・安齊勇馬 vs 挑戦者・宮原健斗)との決選投票の末、11票を獲得した辻 vs 後藤のNJC決勝戦が選出された。 新世代の旗手として先頭を走ってきた辻の前に立ちはだかったのは、4度目の優勝を狙うベテランの後藤。特大の「後藤」コールに後押しされた荒武者を、辻がジーンブラスターで沈め初優勝を飾った。新日本の世代闘争を象徴した一戦は感動と興奮を呼び「見るものを没頭させた」と選考委員から高い評価を得た。 プロレス大賞初受賞の辻は「私たちプロレスラーはそれぞれの思い、主張、夢を背負いながら試合をしています。それは芸術となり希望となり伝わります。そんなたくさんの名勝負が生まれたこの1年で、NJC決勝が選ばれたことを誇りに思います。あの試合で新時代の扉を開きました。新たな冒険へと歩みを進めましょう。そこにはどんな景色が待っているのか。皆さんが歴史の証人になってくれることをうれしく思います。覚悟はいいか?」とコメント。 一方の後藤は「ベストバウト賞ありがとうございます。負けた試合ではありますがこの賞を今年2月に亡くなった父にささげます」と、大会前に死去した父と二人三脚で戦ったNJCに最高の栄誉が加わったことに胸を張った。
岡本佑介