キャロウェイ『ELYTE ドライバー』は「ヒールに強くスライスしにくいクラブです」(癸生川プロ)【プロが試打&分析・動画あり】
癸生川プロが試打開始
最初はヘッドスピード45m/s前後、42m/s前後、39m/s前後で打ち比べ、最適と思われるヘッドスピード帯を選出。その結果、42m/s前後のスピード帯が好結果だったので、42m/s前後でセンター、トウ、ヒールで打った場合の寛容性の高さを検証する試打へと移行。 ●HS42m/s前後でセンターヒット 中弾道のストレート~ドロー(試打データはセンター、トウ、ヒールの3つの比較データを別掲) 「打感は硬くもないし軟らかくもなく、ちゃんと弾いてくれてそれで球離れも早すぎない。見た目はシャローっぽいので球が上がりやすいと思ったけど、そんなに上がり過ぎない。弾道としては理想の高さで、いい球が打てる。HS42m/s前後で打った時はシャフトも変なしなりがなく、適度なしなりとしなり戻りがあるから、球を扱いやすい。このシャフトだと42m/s前後のスピード帯が最適!」(癸生川) ●HS42m/s前後でトウヒット(17ミリトウ) 低中弾道のストレート~ドロー(試打データはセンター、トウ、ヒールの3つの比較データを別掲) 「トウでもそこそこの高さは出ます。打感はやっぱり芯に当たった時よりは硬く感じる。でも先っぽに当たった時のヘッドがボールに押されて、フェースが開く度合いは少ないですね」(癸生川) ●HS42m/s前後でヒールヒット(16ミリヒール) 低中弾道のストレート~フェード(試打データはセンター、トウ、ヒールの3つの比較データを別掲) 「ヒールもやっぱり打感は硬くなるね。でも思ったよりスライスしなかった。スピン量も見た目にはそんなに増えていないように見える。ヒールに強いっていっていいのでは?」(癸生川)
小島プロがセンター、トウ、ヒールで試打した3データを分析
●『ボールスピード』 センター:62.7m/s トウ:60.7m/s ヒール:61.9m/s 「センターヒットした時と比べて、トウヒットもヒールヒットも1m/sしか落ちていない。つまり16~17ミリくらいのオフセンターヒットなら、ボールスピードはほぼ落ちない。寛容性の高さはスピード面では立証されたといっていいと思います!」 ●『スピン量』 センター:2651rpm トウ:2086rpm ヒール:2664rpm 「センターヒットの時のスピン量(2651rpm)と比較して、17ミリトウに当たった時のスピン量が2086rpmというのは適正な数値です。注目は16ミリヒールに当たっていてもスピン量が真ん中に当たった時とほぼ同じ数値だというところ。この数値からも癸生川プロがおっしゃるように、ヒールヒットに強いヘッドだといえます」 ●『落下の角度』 センター:34.7度 トウ:31.1度 ヒール:32.6度 「ヒールに当たると基本、スピン量が増えるので落下角度も大きくなります。でも今回の試打ではヒールヒットをした数値としてはそんなに高くなっていない。これもヒールヒットした時の寛容性の高さを示していると言っていいと思います」 ●『トータル飛距離』 センター:234.9ヤード トウ:229.8ヤード ヒール:233.1ヤード 「トウはセンターから17ミリ、ヒールは16ミリですから、ほぼ同じくらいの外し方です。普通はヒールヒットのほうが飛距離は落ちるのですが、むしろヒールヒットのほうがわずかに飛距離が出ている。もう、完璧にヒールズレに強いクラブと断言できます」 ●『スピンアクシス』 センター:2.2度左 トウ:8.0度左 ヒール:1.7度右 「スピンアクシス(弾道の傾き)はトウの場合は8度左に傾いたのに対して、フェードの場合は1.7度右への傾きで収まっています。センターヒットで2.2度左の傾きに対して、トウの左への8度の傾きは適正ですが、フェードの1.7度の右への傾きというのはかなり抑えられています。普通、16ミリヒールに当たった時には右方向にサーッと球が逃げていく弾道になりますが、この試打結果では、これほどヒールヒットした場合でもややフェードする弾道に納まっている。ここでもヒールズレに強い結果となりましたね」