「Xiaomi 14T/14T Pro」開発の舞台裏 深化したライカとの協業、スマホの中身も強化して「ギアが2段上がった」
Xiaomi 14T/14T Proはスマホとしての完成度にもこだわった
―― Xiaomi 14 Ultraもカメラが注目されましたが、そことの違いはどう打ち出していくのでしょうか。 安達氏 Xiaomi 14 Ultraはやはりカメラ性能がいい。センサーも違いますし、OIS(光学式手ブレ補正)も2つあって、絞りも調整できます。一方で、Xiaomi 14T/14T ProはOIS対応や一部の方が気にするFeliCaも搭載でき、全体のバランスとしていいパッケージングに収められていると思います。他社比較はしづらいですが、最上位クラスの商品とフェアに比較しても伍していける内容になっています。スマホとしての完成度に関しては、こちらの方を評価していただけるのではないでしょうか。 ―― 確かに、スマホとして使うならXiaomi 14T/14T Proの方が普通に使えそうですね。 安達氏 ベストはこれとXiaomi 14 Ultraの2台持ちです(真顔)。 ―― えっ(笑)。 安達氏 X(旧Twitter)で、うちのチームがUltraをどういうふうに使っているかの簡単なアンケートを取りました。結構な数の意見が集まりましたが、その中の45%ぐらいの方が1台持ちだった一方で、55%ぐらいの方は2台持ちで利用されていました。Xiaomi 14 Ultraが2台持ちの中のサブなのか、メインなのかは分かりませんが、狙い通り、カメラに特化した形でサブ的に使われています。中には、スマホ付きカメラとして使っている方もいます。 もし、大きさだったり、機能的に足りないところがあったりするのであれば、このXiaomi 14T/14T Proはそこに対する1つの回答になっていると思います。
グローバルの発表会は長い? 日本では凝縮して情報を届ける
―― Xiaomi 13T Proはソフトバンクが取り扱い、いきなり1年利用での実質価格を下げてきたことが話題になりました。やはりその影響は大きかったでしょうか。 大沼氏 昨年は年末に法制度がいきなり変わったりもしたので、なかなか分析しづらいですね。 ―― 今年はいかがですか。 安達氏 最終的な価格はまだ分かりませんが、ソフトバンクさんも何かしらお得な手段を用意されていると思うので、ぜひ使っていただきたいですね。 大沼氏 本当は(価格も出せる)発売直前に発表した方がよかったのかもしれませんが、今回はグローバルでの温度感があるうちに早く日本でもお披露目したいという部分を優先しました。日本のお客さまには、ぜひお届けしたいと考えています。 ―― 発表会という意味だと、“ライカ感”を出すのがすごくうまかったと思います。 大沼氏 何が搭載されているかではなく、それによって何が撮れるのか。そこにフォーカスしました。お客さまがそれを買うことでどうなるのかという部分をアピールする活動は、引き続き続けていきたいと思います。 安達氏 グローバルの発表会は長かった(笑)。日本では、そこを凝縮してお届けするということで構成を調整して、意図的に海外での作例紹介は絞り込みました。海外の街角を撮ったようなものだと、「そりゃキレイだろ」となってしまうからです。 ―― 確かに。別にライカコラボじゃなくても、キレイな写真になってしまいそうです。 安達氏 説得感がないというか、腹落ちしづらいのではないでしょうか。保井さん(発表会にゲストで登壇したフォトグラファーの保井崇志氏)にもお願いして、顔が見える方がちゃんと撮ったことが見えるようにしました。そこで紹介したのも、「Xiaomi U30 Photo Contest」で受賞した大学生の方の写真です。写真の勉強をしているが、写真をなりわいにしていない方が撮った作品です(ユーザーにとってリアリティーがあるという意味合い)。 まだ日時までは具体的になっていませんが、ライカと共同でワークショップもやっていく予定です(※取材後、12月7日に表参道で開催することが決定)。ライカさんのサポートもいただきつつ、日本でのコラボレーションをよりリアルにしていきます。撮ったらちゃんと発信できる場も用意し、地に足のついた活動を今後も継続していきます。
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