東電が福島第1「波高計」調査結果を報告(全文1)実際は200メートル程度陸側だった
被曝の関係で書類の確認が非常に困難だった
1つ目の黒四角ですけども、こちらについては波高計設置箇所に誤りが判明した経緯については、これは先ほど1ページ目でご説明したので割愛させていただきます。2ページ目の黒四角ですけども、そもそもの波高計の設置目的を記載しております。目的は発電所港湾内外の船舶の入出港の可否の判断などに用いられていて、発電所の沖合に設置していて連続的に計測していたものでした。 3つ目の四角で、波高計の設置箇所に関する情報の提供の経緯ですけども、震災後に当時の原子力安全・保安院のほうから津波分析評価の報告が求められておって、当社は波高計の設置箇所については当時は発電所の事務本館への立ち入りですけども、被曝の関係で書類の確認が非常に困難だったということもあって、本社のほうで保有していた毎年福島県に提出している温排水調査報告書に記載されている設置位置図を報告しておりました。 その後なんですけども、国会事故調査報告書ですとか、先ほどご紹介させていただいた新潟県の技術委員会等で震災時の津波到達時刻を議論する際に、当社が先ほど言いました原子力安全・保安院に報告していた情報に基づいて津波到達時刻の議論が行われてきたというものでございます。 今回、鈴木委員からのご質問があったのは、この温排水調査報告書に記載している波高計の設置箇所に関するご質問でした。当社はこれを受けまして、波高計の設置箇所が震災当時は実際どの箇所にあったかという調査を行ってきて、今般、その結果がまとまったということから本日ご報告させていただくものでございます。 それではこれまで波高計の設置箇所に関する記載内容とその結果についてご説明させていただきます。3ページをご覧ください。こちらのページには調査内容とその結果の概要が記載しております。調査は大きく2つありまして、2種類ありますが、1つ目は関係者へのヒアリングと資料調査。2つ目は実際に音波による調査と、海に潜って現地を確認する現地調査でございます。 まずヒアリング調査ですけども、資料は現在も発電所の事務本館にあるということで、調査に難航しましたけども、波高計を設置していた可能性のある地点として5カ所を推定することができました。一方現地調査ですけども、音波による調査と実際に海に潜っての調査、いずれも資料調査で推定した5カ所のうち、波高計を設置していた可能性のある地点として2カ所を推定できました。