東電が福島第1「波高計」調査結果を報告(全文1)実際は200メートル程度陸側だった
15時36分台に津波到達という記載内容には変更がない
高橋:では座って説明させていただきます。リスクコミュニケーターの高橋です。お手元にA4、PowerPoint、「福島第一原子力発電所波高計の設置箇所情報の誤りについて」こちらについてご説明させていただきます。 右下にページ番号を打っておりますが、まずは1ページをご覧ください。1ページ目については今、牧野常務からご案内ありましたとおり、この報告書の全般的な概要について記載をしております。まず発電所の沖合に設置していた波高計ですけども、震災による津波で損傷してしまいましたけれども、損傷するまでの間、波高を計測していた関係で、この波高データと併せて波高計の設置箇所についても社外へ提供しておりました。 今般、6月24日なんですけども、新潟県技術委員の鈴木元衛さまから波高計の設置箇所について問い合わせがあったということで調査を開始したものでございます。調査の結果ですが、後ほど詳細に説明させていただきますけれども、震災当時は波高計の設置箇所、沖合約1.5キロメートルとしておりましたが、実際は200メートル程度陸側の沖合1.3キロメートルの地点であったということを確認しました。 この位置の誤りによる事故調査報告書に関わる影響ですけども、まず当社の報告している未解明事項報告書で、津波到達時刻の検討に用いられておりますけども、到達距離が短くなったということで、津波到達時刻が10秒程度早まるという結果でありますが、この報告書の結論である15時36分台に津波到達という記載内容には変更がないということ。また、国会事故調査報告書における津波到達時刻の検討にも用いられておりますけれども、同様にこちらの15時37分ごろ津波到達という記載内容についても変更はないということを考えております。 それでは以降のページで今回の誤りが判明した経緯についてご説明させていただきます。1枚おめくりください。2ページでございます。こちらのページには波高計の設置箇所の誤りが判明した経緯と、そもそも波高計を設置している目的、それと事故後に波高計に関するデータについて、事故調査の関係者の皆さまへ提供させていただいている経緯について記載しております。