プジョーe-3008 詳細データテスト 快適で取り回し良好 効率はクラス平均並み 走りは物足りず
キックダウン加速
20-40mph(32-64km/h):2.5秒 30-50(48-80):2.8秒 40-60(64-97):3.5秒 50-70(80-113):4.3秒 60-80(97-129):5.3秒 70-90(113-145):6.6秒 80-100(129-161):8.1秒
制動距離
テスト条件:乾燥路面/気温22℃ 30-0マイル/時(48km/h):8.5m 50-0マイル/時(80km/h):24.1m 70-0マイル/時(113km/h):48.2m 60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.60秒 ■ライバルの制動距離 ルノー・セニックE-テック・アイコニック・ロングレンジ テスト条件:乾燥路面/気温16℃ 30-0マイル/時(48km/h):9.0m 50-0マイル/時(80km/h):23.9m 70-0マイル/時(113km/h):46.9m
結論 ★★★★★★★☆☆☆
プラットフォームの新開発は莫大なコストがかかり、頻繁にできることではない。e-3008の土台となっているそれは、パフォーマンスや航続距離、効率、その他もろもろを新たな高みへ引き上げる大きなポテンシャルを秘めている。 しかし、このSTLAミディアムは、その実力をフルに発揮してはいない。エントリーモデルのスタンダードレンジ仕様のe-3008では、走りの快適さや洗練性、利便性、車載技術、キャビンのマテリアルの魅力などが際立っている。しかし、航続距離や効率、急速充電性能やコストパフォーマンスはライバルと同等。実用性やパフォーマンス、ドライビングの魅力には疑問符がつく。 なにもかも秀逸だろうと期待するのは甘い考えだろう。そして、プレミアムブランドに取って代わるようなスタイルや、車載技術、快適さや控えめな高級感に関しては、プジョーの狙いどおり高く評価できる。しかし、われわれはもっと優れた走りの才覚を見せてくれることを望んでいたし、技術的な境界線をもっと押し上げるはずのグローバルな企業グループには、その腕前をもっと強く見せつけてほしかった。 ■担当テスターのアドバイス ◆マット・ソーンダース ホイールのモノリス的なデザインは最近の流行だが、個人的には好きになれない。デザイナーたちは当然、これまでのやり方へ戻る前に、古いテーマを再検討している。しかし偉大なホイールというものは、エレガントな見た目で、バランスがよくて軽く、ゴツゴツしたり重たげだったりしない。それは今も昔も同じだ。 ◆イリヤ・バプラート ダッシュボードのテーパーが効いたデザインは、端々がシャープなエッジとなっている。そしてドアパネルの開口部は、トリムの厄介な部分だ。乗り込む際に、ちょうどひざが引っかかる場所となっている。 ■オプション追加のアドバイス ホイールは小さいほう、装備は控えめなアリュール仕様を選びたい。航続距離と洗練度を最高に引き出したいなら、アドバンストグリップコントロールは避けよう。900ポンド(約17万円)のパノラミックルーフも選ばず、700ポンド(約13万円)でヒートポンプを追加したい。 ■改善してほしいポイント
執筆 AUTOCAR JAPAN編集部