日本の大動脈「東海道新幹線」激甚化する大雨で度重なる運休も 雨にナゼ弱い?
■“盛り土問題は”リニアが救世主?
東京・名古屋・大阪の3大都市を結び、多くの人を運ぶ東海道新幹線。JR東海が近年、激甚化する自然災害に対する切り札として考えているのが現在、東京の品川から名古屋間で工事が進められているリニア中央新幹線です。 JR東海の担当者も「リニア中央新幹線の開業で、大動脈輸送を二重化することに大きな意義がある」と話しています。 リニア中央新幹線は、路線の8割がトンネルでターミナル駅は地下に設置されることから、雨や風、さらには雪などの天候の影響を受けにくいとされています。こうしたことからJR東海は、リニア中央新幹線を「自然災害に強い」新幹線だとしている。 並行して走るリニア中央新幹線と東海道新幹線の2つの手段で大動脈輸送を担うことで、今後、大雨などの災害で東海道新幹線がマヒしたとしても、大都市間の輸送を止めることなく運行できると言います。そのためにも、リニア中央新幹線の早期開業が求められていますが、品川-名古屋間の静岡工区では、いまだ工事に着工できていない場所もあります。 JR東海は、当初の目標だった2027年の開業を断念していて、開業のメドは分からないままです。開業はいつになるのか。自然災害が多い中でも日本の大動脈輸送を安定的におこなうため、リニア中央新幹線の今後の動きにも注目していく必要があります。