【子宮けいがんとワクチン】子宮けいがん激減、発症ゼロの国も──イギリス在住研究者に聞く
■高度異形成の場合、どのような治療を行うのか?
精密検査で高度異形成(CIN3)と診断された場合、(子宮けい部を)切除するか、レーザー照射などが治療の選択肢になります。治療の目的は高度異形成をなくすことです。高度異形成は放置するとその一部(20年で20%などという数)から子宮けいがんが発症し、高度異形成を治療すれば子宮けいがんになる率が大きく下がることがわかっているため、治療することが第一選択になります。 中等度異形成(CIN2)の場合、治療が選択肢に入るのですが、治療の(出産などに与える)影響、負担が大きいこと、かなりの数が自然治癒をすることもあり、一定期間様子をみる選択もあり得ます。40歳より上の年齢の人で子どもを持つ計画がない場合は、治療をより勧めることもありますが、20代とか若い場合など、治療の後遺症の影響が大きい上に、自然に治る可能性も高く、進行するかもわからない。3か月とか半年に1回、密に検査を続け、例えば2年間待って治らなかったら治療しましょうなどとなるわけです。病変の大きさなども判断に影響を与えるでしょう。このように、ケース・バイ・ケースになるので、その判断には、担当の医師とよいコミュニケーションを取ることが重要になるでしょう。
▶【子宮けいがんとワクチン】キャッチアップ接種 20代でも打つべき?──イギリス在住専門医に聞く(https://news.ntv.co.jp/category/society/931caba795ad46b5bee72d388f86dd5c)に続く